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鉄道フォトライター 矢野直美のおススメ鉄道旅 「片上鉄道」

投稿時間:2019年9月 5日 11:00

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片上鉄道 

 全国を鉄道で旅してきたフォトライター・矢野直美さんが、「みちしる」の動画の中から、日本各地、おススメの鉄道・駅舎・車両を紹介していきます。今回は、岡山県の片上鉄道。大正時代に硫化鉄鉱の鉱石を輸送するために作られた歴史ある鉄道です。


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矢野直美

  北海道札幌市在住。国内外を旅しながら写真を撮り、文章をつづる「フォトライター」。鉄道旅をこよなく愛することから「鉄子」の愛称でも呼ばれる。著作に『汽車通学』『ダイヤに輝く鉄おとめ』『おんなひとりの鉄道旅』など。

片上鉄道

 廃線跡に、なんと「新駅」が登場するという面白い場所があります。岡山県美咲町の「柵原ふれあい鉱山公園」。かつて周辺地域を走り、平成3年に廃止となった「片上鉄道」の廃線跡を活用し、古いディーゼルカーの動体保存と月に一度の展示運転が行われています。昔と変わらない駅舎や設備が残され、そこを現役当時のディーゼルカーが走る様子はまさに昭和ノスタルジー。なつかしさを感じる風景と緑豊かなロケーションが鉄道ファンはもちろん、家族連れや旅人たちから親しまれています。

 施設の整備や展示運転を支えるのは、片上鉄道とその沿線背景を愛する有志団体「片上鉄道保存会」。会のスタッフはそれぞれ関西や四国などで仕事を持ち、私用時間を使って美咲町へ通いながら活動をしています。その理由を訊ねてみると、「片上鉄道が好きだから」「古い車両を保存することで、その時代の風景や心も保存し、未来へと伝えていきたい」という素敵な言葉が返ってきました。

 美咲町や沿線住民たちと力を合わせ、自分たちが大好きな鉄道で地域を盛り上げようと活動を続け、平成26年には線路の延伸に合わせて新駅が建築されました。

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片上鉄道の廃線跡に整備された「柵原ふれあい鉱山公園」