2019年08月02日 (金)林家たい平 ふるさと埼玉(秩父)を語りつくす! 前編


taihei_kao.jpg 埼玉県秩父市出身で秩父市観光大使をつとめる林家たい平さんが「みちしる」の動画を見ながら、ふるさと埼玉(秩父)の魅力を語りつくします。今回は「日本三大引き祭り」のひとつに数えられる「秩父夜祭り」。農民ロケットで知られる「龍勢祭り」について語ります。

<プロフィール>
 1964年埼玉県秩父市生まれ。1988年林家こん平に入門。2008年芸術選奨文部科学大臣新人賞受賞。落語においても明るく元気な林家伝統のサービス精神を受け継ぎながらも、古典落語を現代に広めるために努力を続け、落語の楽しさを伝えている。たい平ワールドと呼ばれる落語には老若男女数多くのファンを集めている。

 

 

■秩父夜祭

<2012年放送「秩父夜祭」>

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Q こんなに豪勢な祭りが秩父にあるんですね。

たい平:秩父の人は、日本中の人が知ってると思ってるくらいだけど、意外とみなさん知らないんですよね(笑)。

Q 子どものころから見られているんですか?

たい平:お祭りは大好きで、太鼓も子どものころからたたいていて、山車に乗るのが夢でした。このお祭りの10日くらい前から太鼓の練習が始まるので、太鼓の音が町中にあふれてくると秩父人は、そわそわして仕事どころではないんですよね。子どもたちも気もそぞろ。12月2日、3日の祭りだから、お正月よりもみんな待ちわびているんですよね。だから、秩父はお正月よりも秩父夜祭で力尽きる(笑)。お正月は惰性で過ごしていくという感じなんですよね。

Q 山車が本当に豪勢で、歌舞伎の舞台だったりとか、ああいうのは昔から伝わっていたわけですか?

たい平:絹織物の隆盛と同じくして、山車も絢爛豪華に次から次へとなっていくんですね。この6町会、6基山車があるので、そこの町会に生まれるか生まれないかで、お祭りができる、できないが決まるんです。うちがある町中の東町という町会は、冬祭り(秩父夜祭)の山車が無いので、兄貴はあえて冬祭りのある上町町会に引っ越しました(笑)。引っ越すだけではだめで、実績を積まないとお祭りに関われません。この兄貴のおかげで、実は僕、去年念願かなって囃子手という、山車の上で人を鼓舞する役をさせていただいたんです。本当に子どものころからの夢だったので、屋台が動き出した途端に涙が止まらなくなりました。一生に一度しか乗れませんし、全員が乗れるわけではないので。坂道を上がっていく情景などは一生目に焼き付けておきたいくらい、ものすごく感動的でした。たくさんの人が山車を引いているのとお客さんがわーっとすごいので。

Q 秩父の人は、あの山車に乗るというのが・・・

たい平:祭り好きだったら、夢ですよね。

秩父の人はうちの祭りが日本一だと思っているんですね。そして、12月3日にこだわるという頑固なところがある。世間ではお祭りは集客のためにどんどん第一日曜日だとか曜日を選んで開催する。だけど、秩父の人はそこを変えない。お客様のためにやるんではなくて、神様のためにやる。だから、日にちは変えられないという頑固さがある。

Q 秩父の人の気質は、お祭り抜きには語れない?

たい平:お祭りあっての秩父。お祭りとっちゃったら何も残らない。365日、どっかでお祭りに関わることをやっているくらいの、そういうところなんですよね。

 

■農民ロケット「龍勢祭り」

<2012年放送「龍勢祭り」>

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Q ユニークで迫力あるお祭りなんですけど、実際ご覧になったことはありますか?

たい平:僕は見たことがないんですよ。ずっと行きたい、行きたいと思ってるんですけど。

Q 地域の人の団結を感じますよね。

たい平:すごいですよね。流派がたくさんあって、秘伝の火薬の調合だとか。みんな仕事が終わると集まってきてロケット作り。この映像には映ってないですけど、秩父夜祭とは対照的に、みんなが昼間からゴザを持ってきて、酒を持ってきて、一日ずっと空を見上げて、一発、一発がのんびりしている。次から次へドドドーンじゃなくて、なんか秋の一日をゆっくり楽しむみたいな、いいお祭りですよね。われわれが秩父夜祭は最高だと思っている以上に、この吉田町の人たちは龍勢の方が最高と思っているでしょうね。

Q 準備も大変そうでしたもんね。

たい平:でも、あれが楽しいんですよ。火薬詰めて、その日飲む。何か理由つけて、秩父の人は飲んでますんで(笑)。

Q お祭りを通して、そういうコミュニティーというか、地域のつながりが生きてる?

たい平:そうですね、お祭りを一回でも経験されている方は尊敬されていますし。その人の言うことを聞いて、後輩が「いつかあぁなりたい、あそこまで僕もなりたい」という子どものころからの目標になったりもしますんで。そういう意味でいうと、お祭りというものを通して秩父って出来ているんですよね。上下関係というかね、良い循環が回っている。

Q お祭りだと東京の人は「出なきゃ」ってなるんですけど。秩父の人は「出たい!」なんでしょうね?

たい平:多分スケジュール帳とか買った時に最初に祭りの日を書き込んで、休みを取るんだと思いますよ(笑)

 

<秩父に伝わる祭りについて語ってくれたたい平さん。後編は、秩父鉄道のSL。秩父三十四か所の巡礼。秩父を支える武甲山について語ります。お楽しみに!>

投稿時間:11時00分


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