2019年06月06日 (木)お祭り評論家 山本哲也の 一度は行きたい! このお祭り 「祇園祭 山鉾巡行」(京都)


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祇園祭 山鉾巡行 ~勇壮に都大路を進む山と鉾~

お祭り評論家・山本哲也さんが、一度は行きたい日本の祭りを「みちしる」の動画の中から選びました。今回は京都の祇園祭山鉾(ほこ)巡行。鉾曳(ひ)きの参加のしかたや見どころを紹介します。

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山本哲也

 1970年大阪府東大阪市生まれ。近畿大学理工学部卒業。お祭り評論家。学生時代に行った青森ねぶたで祭りの楽しさに開眼、以来全国300か所以上の祭り・イベントを訪問。自ら趣味で制作したお祭り情報サイトがきっかけで、旅行雑誌で祭り情報の連載を担当。編集プロダクション勤務を経て、現在テレビやラジオ・雑誌・インターネットなど各種メディアで活躍。一般参加者の視点から、祭りの楽しさ・奥深さを伝えている。

 

 筆者は10年以上にわたって鉾曳きボランティアの枠で、様々な山や鉾の曳き手(担ぎ手)としてご奉仕してまいりました。最近では、地元鉾町の住民のみならず、学生アルバイトや職場・公募制ボランティアからも多数の曳き手・担ぎ手を輩出しております。
 山鉾巡行本番の曳き手は必ず男性のみですが、7月12日から13日の昼間にかけて行われる「曳き初め」(試し曳きとも言う)は、女性でも観光客でもどなたでも曳き手として参加できます。ご都合があえば、ぜひ参加してみてください。鉾によっては、曳き初めに参加すると拝観券などがもらえることがあります。

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観光客でも参加出来る曳き初め
 
 くじ改めは、かつて山や鉾とのあいだで巡行の順番をめぐって争いがおきたことから、あらかじめくじで順番を決めることになり、現在では毎年7月2日、京都市会議事堂にて各山鉾の保存会が集まって「くじとり式」が行われます。山鉾巡行当日には、くじ改めでくじの順番通りに進んでいるか、奉行(現在は京都市長が行っている)により確認を行います。
 動画でも紹介されている、山鉾が交差点を曲がるときの「辻回し」。鉾(南観音山のように「鉾の形をした山」も含む)の場合は、半分に割った竹を車輪に敷き詰めて水をかけ、鉾に乗っているひとが扇をふりながら「よいよいよーいとせ、よーいとせ」という合図とともに、30度ずつ3回にわけて曲がっていきます。これは、京都の祇園祭以外ではあまり見られない曳き山の曲がり方であります。
 意外と知られていないのが、担ぐタイプの「山」の移動と辻回しです。かつては神輿のように数十人がかりで担いで山を移動していたそうですが、現在ではすべての山に車輪がついており、十数人が押すだけで前進・バックができるようになっています。しかし辻回しのときだけは、重い山を持ち上げ、担いでその場でターンさせるのです。くじ改めのときも、同様に山を持ち上げて1回転させます。見た目は地味ですが、重いので体力を消耗します。現地で見る機会に恵まれたら、鉾と山とでの辻回しの違いに注目してみてください。

写真撮影:山本哲也

投稿時間:11時00分


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