2019年06月03日 (月)城メグリスト 萩原さちこの 一度は行きたい! このお城 「丸岡城(福井県)」


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丸岡城

 城メグリスト・萩原さちこさんが、一度は訪れたい日本の名城を「みちしる」の動画の中から選びました。今回は福井県の丸岡城。雨の日に見るのがお勧めという天守の魅力に迫ります。

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萩原さちこ

東京都生まれ。城郭ライター・編集者、公益財団法人日本城郭協会理事。小学2年生で松本城に魅せられ、城めぐりがライフワークに。執筆業を中心に、メディア・イベント出演、講演など行う。著書に「わくわく城めぐり」(山と渓谷社)、「お城へ行こう!」(岩波ジュニア新書)、「江戸城の全貌」(さくら舎)、「城の科学」(講談社)、「日本100名城めぐりの旅」(学研)など。ほか、新聞や雑誌、WEBサイトでの連載、共著多数。

 

 

 城を訪れるなら晴れた日のほうがいいに決まっていますが、丸岡城だけは例外。天守の屋根が雨の日には美しく変色するからです。ぬれると青みを増す、青緑色をした笏谷石(しゃくだにいし)製の瓦がふかれています。天守や櫓(やぐら)など城の建造物の屋根瓦は土瓦が用いられるのが一般的ですが、寒冷地にある丸岡城では寒さに耐えきれず割れてしまうため、地元の足羽山(あすわやま)で採れる笏谷石を用いた石瓦が使われているのです。
 笏谷石は、福井の特産品。古墳時代から石門や石棺にと重宝され、室町時代には寺院を独特の美で飾ってきました。今でも足羽山近辺を歩けば、神社の鳥居や石塔のほか民家の壁にも見ることができます。

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天守にふかれた笏谷石の瓦

 現存する丸岡城の天守は、無骨で古武士のようなたたずまいなどと表現されますが、私にはもう少し洗練された、ヨーロッパの古城のような気配も感じられます。質素でつつましい印象ですが、決して地味ではありません。石垣も荒々しい野面積(のづらづ)みですが、天守台の隅角部(ぐうかくぶ)には切石を使っていたりと、独特のオーラがあります。

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現存する丸岡城の天守

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天守台隅角部の算木(さんぎ)積み

写真撮影:萩原さちこ

投稿時間:09時55分


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