No.283
2020.12.18
情報番組
女優・水沢アキさんからお宝番組発掘!
こちらは1977年放送『連想ゲーム』の一場面です。女優の水沢アキさん、この時22歳!
ご本人から映像を提供いただきました。今回は水沢アキさんをゲストにお送りした『ひるまえほっと』(関東甲信越のみの放送)「発掘!お宝番組」の報告です。
番組のオープニングでは「12月5日で66歳になりました、もう四捨五入すると70歳!」
と元気いっぱい、お茶目な挨拶で登場してくださいました。
まずご紹介したのは沖雅也さん主演の時代劇『ふりむくな鶴吉』(1975年放送)。水沢さんは、侍になると言って田舎から飛び出した恋人を江戸に追いかけてきた娘を演じています。この他にも金曜時代劇『天下堂々』(1974年)や銀河テレビ小説といったドラマをはじめバラエティー番組など数多くのNHK番組に出演してきました。
水沢さんといえばなんといっても『連想ゲーム』!解答者として、そしてヒントを出す女性チームのキャプテンとして合わせて150回近く出演しました。
VTR直後のスタジオでは「懐かしい~!」
アイドル歌手としても活動していた水沢さん、デビューは女優としてのドラマ出演だったそうです。
「きっかけは学校の帰り道に制服姿でスカウトされたことでした。その時に父が大反対したんです。未成年だったので契約書に親のハンコが要るんですが、その契約書をビリビリに破いて提出させないように…。母には“もし助けたら離婚だ”と言って。私は泣く泣くあきらめたんですが、ビリビリになった契約書を母が明け方までテープで貼り合わせて仏壇に置いておいてくれて、それを持って放送局に行ったんです。」
こちらは水沢さんが初めて『連想ゲーム』に出演した時のスタッフ台本。上の方にはスタジオの座り位置、その下には問題とそれぞれの解答者が書かれています。水沢さんの対戦相手は尾藤イサオさん。水沢さんのほかには、麻丘めぐみさんや坂本九さんたちもゲストだったことが分かります。
初めての『連想ゲーム』で正解率が高かった水沢さんはレギュラー出演者に!
「反対していた父が理解を示したのは、いくつになっても大学に行くという条件で…ちょうど学校で勉強しながらスタジオに入ったりしていたので結構頭がさえてたんです。キャプテンも大変で、私が考えていたヒントを男性チームのキャプテン・加藤芳郎さんに先に言われてしまったり(笑)」
水沢さんからは、これまでNHKに保存が無かったこんな番組も提供いただきました。
『趣味講座 カメラ技法入門』。教育テレビで1980年から放送され、水沢さんは2回目のシリーズの司会を担当しました。
プロの写真家が先生となり写真撮影に欠かせないライティングや構図の決め方といった専門的な技術を指導する番組で、水沢さんのキャラクターを生かした斬新な演出も…
“ストロボ”の回では銀色のキラキラ衣装で登場!自分自身が被写体になって実験も行いながら番組を進めました。
“ライティング”がテーマの回では、裃姿であらわれて女優ならではのお芝居からスタート。工夫を凝らした演出が面白い教育テレビの入門番組でした。
「私はカメラに全然興味が無かったんですが、芸能界入りを反対した父はカメラ大好きで…小さい頃からポージングとかは出来てたんです。」
『カメラ技法入門』の第1回ではお父さまが撮影した水沢さんの子供時代の写真を紹介。
「いっぱい撮ってもらってたんですね父に。子供の頃の写真も、今回提供したビデオも父が録画してくれたもので…反対しておきながら。今日の私を築いてくれたのは父ですよね。当時は忙しくて父が録画していることも知らなくて、今回この企画のおかげで初めて分かったんです。」
最後は水沢さんが声優として出演した番組もご紹介。
1978年に放送された連続人形劇「紅孔雀」。水沢さんは、ヒロインの久美の声を担当しました。主役の小四郎の声は三波豊和さん。久美は毒薬を飲んで悪の心を持ってしまい恋人の小四郎と戦わなければならなくなるという悲しい恋の物語です。
この『紅孔雀』は全223回の放送のうち、第1話と最終回しか残っていませんでしたが、声優の神谷明さんなど関係者の皆さんなどからの発掘によって、あと1話というところまでたどり着いています!
第82話が発掘されれば全てが揃います!
「昔の映像が残っているというのは本当に救いですよね。人生生きてきて良かった、“頑張って来たんだ私”っていう励みにもなります。
三波豊和くん、最後の1本持ってるんじゃない?お願い!!」
水沢アキさん、映像のご提供、そして元気いっぱいにご出演いただき本当にありがとうございました!