発掘ニュース

No.267

2020.06.12

ドラマ

“ミラーマン”一周忌、『霧の視界』動画公開

特撮ヒーロー・ミラーマンに変身する鏡 京太郎として子供たちに人気だった石田信之さん
貴重な映像を提供していただいた際の姿、今から3年前です。その石田さんがこの世を去ったのが去年6月13日、明日で1年となります。

今回は哀悼の気持ちを込めて、石田さんから提供いただいた銀河テレビ小説『霧の視界』(1975年)の動画クリップを公開いたします。当時24歳の石田さんの映像、ご覧ください。

父親の再婚相手(星 由里子さん)を好きになってしまい、心揺れる大学生を石田さんが好演している『霧の視界』。石田さんが20話すべてを録画した理由は、このドラマへの思い入れが非常に強かったからと話していました。共演していた星 由里子さんも一昨年、2018年5月に亡くなられました。

「NHKのドラマ出演の最初は1973年の『波の塔』です。続いて銀河テレビ小説の『天気晴朗なれど』。このシリーズでは、ホスト役を演じたので化粧をしなければいけませんでした。これがいやで…化粧したままNHKの食堂には絶対に行きたくなかったので、スタッフに頼んで出前を取ってもらいました(笑)。」と取材の際に語ってくれた石田さん。

今回、改めてアーカイブスに残されている石田さんの出演作品を探してみました。

★アーカイブスの中の石田信之さん
銀河テレビ小説『波の塔』(1973年)
松本清張・原作、加賀まりこさん浜畑賢吉さん出演の『波の塔』、残念ながら全く残っていません。

銀河テレビ小説『天気晴朗なれど』(1973年)

去年亡くなられたイラストレーターで映画監督でもあった和田誠さんから提供いただいたビデオテープの中に第4回が約5分録画されていたのですが、石田さんの映像は無くエンドテーマが流れる中でお名前だけを発見しました。ホスト役の石田さんの姿も拝見したかったのですが…

シリーズ人間模様『堂々たる打算』(1976年)
『霧の視界』放送の翌年に放送、その第5回。番組関係者から発掘された映像の中に石田さんの姿がありました。

原作は城山三郎、乗っ取りをはじめとした企業間の駆け引きや、それに翻弄される人間たちを描いたドラマで、石田さんは企業のためにクールに働く商社マンを演じています。

そしてこちら…

山田太一シリーズ『男たちの旅路』(1976年)

1976年、なんと大晦日の午後1時から放送したドラマ、山田太一シリーズ『男たちの旅路』の第1部、第3話「猟銃」に出演。ガードマンに猟銃を突きつけ立てこもる犯人役を演じています。

元特攻隊の生き残りのガードマンを鶴田浩二さんが演じ大きな反響を呼んだ話題作、鶴田さんをはじめ、水谷豊さん、森田健作さん、桃井かおりさん…そうそうたる皆さんが人質となりました。

時代劇にも…
水曜ドラマ『早筆右三郎』(1978年)

江戸時代の新聞ともいえる「かわら版」の記者が、次から次へと出会う事件を、周りの人々と一緒になって解決していく娯楽時代劇。主役の早筆人・右三郎は江守徹さん。1978年放送、第7回「雪の米沢 江戸の雨」では、石田さんが米沢から江戸に出てきた実直な侍役、この回の主人公でした。

真面目さを押し通し悲しい結末へとつながりますが、田舎から出てきた真っすぐな武士を演じ切っています。この映像は、脚本を担当した小山内美江子さんから提供いただきました。

こうしてアーカイブスに残っている石田信之さんは、ドラマごと、役ごとに違った魅力にあふれています。そんな石田さんの思い入れが一番強く、ただ一つだけ全話を手元に残していたのが銀河テレビ小説『霧の視界』。

全20回は、皆さんのお近くのNHKや埼玉・川口のNHKアーカイブスなどで無料でご覧いただくことが出来ます。詳しくはこちら番組公開ライブラリーのホームページで。
(新型コロナ感染拡大防止のため休止中の施設があります。ご確認のうえ、お出かけください。)

最後に、長年一緒に仕事を続けてきたマネージャーの瀬戸さんから、一周忌にあたってメッセージを寄せていただきましたのでご紹介いたします。

早いもので、石田信之が亡くなり、もう一年の月日が経とうとしています。 まだ、時代が昭和だった、今から遡ること49年前。鏡の国からの使者 鏡京太郎ことミラーマンの主役を爽やかにしなやかに、そして力強く演じ、当時特撮ヒーローブームだった事も重なり、たちまち昭和の子供達をブラウン管前の虜に。子供のみでは無く、何処か儚げな表情に、当時石田より少し上の世代の女性の視線も釘付けにし、一躍石田を時代の寵児にしました。

ミラーマンを一年間、演じた後、大河ドラマを始めとし民放各社で時代劇を多数好演。そして、この『霧の視界』に出会った石田。 生前、自分の作品は全て枝葉の一つ、役柄関係無く、どれもこれ同じに大切な作品だったと語る姿を、昨日の事のように思い出します。 その中でも、この『霧の視界』は、自分の大好きな作品だったらしく、語り出すと必ず熱く雄弁となりました。この作品が、石田の役者人生のエポックメイキングになった事は言うまでもありません。

石田信之マネージャー 瀬戸秀一

石田信之さんからの発掘に関する過去の「発掘ニュース」はこちらをご覧ください。
発掘ニュースNo.171
発掘ニュースNo.236

思い出・コメントはこちら

ページTOP