発掘ニュース

No.231

2019.05.09

ニュース/報道

昭和41年に語った『日本の未来像』!

『令和』の時代がスタートしました。今回は、53年前の『昭和』の時代に放送した日本の未来の姿をテーマにした番組をご紹介します!この映像は、テレビ画面を“キネコ”と呼ばれる方法で撮影したフィルムの状態で残されていました。

1966(昭和41)年放送『日本の未来像』。冒頭に字幕で「未来は空想ではない この番組は世論調査を一つの手がかりとして、われわれの現実の生活の中から日本の未来を開くかぎを見つけだそうとするものである…」と番組の趣旨が紹介されます。

司会はNHKの井村和朗解説委員
「終戦直後、私たちは20年後の、今日の日本の経済の発展をいったい想像できたでしょうか?しかし、だからといってそういった社会や経済について未来を予想することは無駄だと考えることも無いと思います。ここに大変興味のある試算がございます。」

経済企画庁の林雄二郎さんがまとめた『20年後の豊かな日本への一つのビジョン』
「20年後の昭和60年には、日本の国民所得はおよそ72万円になるそうです。ちょうど現在の3倍半くらいになりますね。これは現在のアメリカの国民所得とほぼ同じ水準です。」

「その結果人々は、毎週5日間しか働かない。また若い人たちは、肉を現在の6倍も食べる。そしてその頃になると住宅難はすっかり解消して、若い勤め人は都市の高層アパートに住む。あるいはやや生活水準が高い方は郊外の住宅に住む。自動車は5人に1台持つ、ということになるそうです。」

53年前の“未来予想”いかがですか?興味深いですよね!

番組のメインテーマは『世論調査』

「NHKの電子計算機室でございます。いま私の目の前に山のように積まれている書類、これが調査票でございます。NHKが委嘱した調査員が対象に選ばれた方のお宅を回りまして、一人一人の方にお目にかかってうかがった調査の結果がこれでございます。
調査の対象は全国の15歳から69歳までの男女5400人の方で、回答率は75.1パーセントでございました。」

スタジオには、世論調査にご協力いただいた方の中から東京近辺にお住いの方々が集まっています。さらに世論調査を分析してくれる大学の先生の皆さんも。

さて最初の質問はこちら…

◆5、6年先にはお宅の暮らしは楽になると思いますか?
それとも苦しくなると思いますか?

「楽になる」23%、「ほぼ同じ」30%、「苦しくなる」22%、「わからない」24%
井村解説委員「『楽になる』とみる人と『苦しくなる』という人がほぼ同じ割合なのですが、これを職業別にみてみますと…」

「経営管理あるいは自営業といった比較的収入の多い層では、将来も楽になるとみる人が多くなっております。これに対して労務従事者、農業に従事する方々では将来の見通しは苦しくなるのではないかと考えている方が多いようです。」

◆続いて、生活上の不満は?

圧倒的に物価が高いという回答が多いですね。スタジオに集まった皆さんは…

「最近の物価高に非常に困っております。」
「5~6年前のサラリーマンは、いわゆる“100円亭主”というのがあったはずです。ところが最近は“200円亭主”に昇格してもなかなかやっていけないと、若いサラリーマンが。これは困るんです。なんとかもっと暮らし良い経済の安定をやってほしいですね。」

“100円亭主”というのは1日のお小遣いが100円ということです。時代を感じますよね!

◆では、ほぼ満足できる生活をするためにはどれくらいの収入があればよいと思いますか?

現在の年収と希望の年収の相関を表したグラフです。
「自分の収入の1ランクくらい上、年20万円、月にすると2万円前後今よりもあればいいという答えです。」

住まいに関する、こんな調査結果も!

◆仮にあなたが庭のある小さな一戸建ての家と、間数も多く設備も整った高層アパートのどちらかに引っ越すとしたら、どちらに住みたいと思いますか?

結果はこちら!

一戸建て 91%、高層アパート 5%
年齢、職業、収入、地域といった区別をこえて庭付き一戸建ての希望が高くなっていたとのことです。スタジオの方も…

「私個人の勝手な意見ですが、毎日仕事をして疲れて家に帰った時にはできれば一戸建ての家が希望です。盛んに言われていますが、(高層アパートは)四角い中に閉じ込められた感じと聞きますので…。将来を考えれば最初から一戸建ての家を持ちたいと考えます。」
「アパートですと日の差し方が違いますね。少しでもお庭があれば、どこからか日が差して健康上いいんじゃないかと私は思います。」

一戸建てへの願望はこんなにも強かったのですね!

◆私たちはこんな生活を送りたい。ここに挙げた生活の中であなたの希望に一番近いものはどれですか?

何でもそろっていて便利で豊かな生活 9%
その日その日を愉快に楽しむ生活 17%
自分のやりがいのある仕事に打ち込む生活 16%
なごやかで平和な家庭で暮らす生活 50%
世の中のためになることをする生活 5%

このあと政治家や大学の先生たちが世論調査の結果について意見を述べたり、それぞれの分析を解説したりしながら番組が進みます。

昭和41年放送の『日本の未来像』、近い将来そして先々の日本はどうなっていくのか?
世論調査を通して真正面から向き合った番組でした。

時代はめぐり53年後の『令和』。番組を見ることで、タイムマシンを使って過去の様子をのぞき見たような気持になりました!

さて5、6年後あるいは20年後、50年後、どんな未来を皆さんは予想しますか??

思い出・コメントはこちら

ページTOP