発掘ニュース

No.214

2018.11.09

音楽

アナログレコードはお好きですか?川口発・公開生放送!

今回の発掘ニュースは特別編!先日、11月3日にNHK-FMで5時間45分に渡って放送した『今日は一日 川口アーカイブス レコード三昧』のご報告です!

埼玉・川口にあるNHKアーカイブスに保存されている34万枚のアナログレコードの中から、めったに聴けないレアな音源を含め、選りすぐりのレコード音楽を公開生放送でお楽しみいただこうというイベントです。

司会はラジオDJの矢口清治さん。日本各地のラジオ番組で洋楽を紹介、楽曲に対する知識の広さ・深さは素晴らしく、ソフトな低音でレコードファンを魅了してくれました!
ご意見番は音楽評論家の満津岡信育さん。毎週日曜日午前9時からNHK-FMで放送中の『名演奏ライブラリー』の案内役も努めています。

そしてゲストは…

ギタリストの村治佳織さん。お父様・村治昇さんの影響でギターを始めて、今年でデビュー25周年。お父様が自宅でクラシックのレコードを聴いていた横で一緒に楽しんでいたそうです。世界的ギター奏者のナルシソ・イエペスが弾く「禁じられた遊び」のほか、クラシックを中心にご本人からもリクエスト。貴重なお話を披露してくださいました。

もう一人のゲストは…

ロックバンド、THE COLLECTORSのボーカリスト・加藤ひさしさん。埼玉県熊谷市出身で、今年57歳。1987年にアルバム『僕はコレクター』でメジャーデビューし、これまでに22枚のオリジナル・アルバムをリリース。作詞家・作曲家としても、小泉今日子、矢沢永吉、松たか子など多くのアーティストに歌詞や楽曲を提供しています。

初めて買ったモンキーズのレコード(A面が「モンキーズのテーマ」、B面が「デイドリーム・ビリーバー」)をはじめとして加藤さんらしい選曲でリクエスト。ご自分が感じてきた日本と世界のロックを歯に衣着せぬ語り口で切り取ってくれました。

会場の川口アーカイブス“どーもくんシアター”です。5時間45分の公開生放送ですので、観覧の皆さんもご自分の時間に合わせて足を運んでくれました。参加してくれた皆さんは合わせて94人、ちょっとお話を聞いてみました…。

小宮山さんご夫妻は長野から。ご主人が、司会の矢口さんのファンでラジオを聴くのが大好き。抽選に当たって奥さまを誘い来てくれました。
メグさんとミドリさんは都内の高校に通う2年生。メグさんは700枚、ミドリさんは数え切れないレコードを持っていて自分たちのプレーヤーで聴いているそうです。グループサウンズやビートルズが好きという女子高校生レコードファン!

参加いただいた皆さんの募集方法もレコード同様、今回はアナログでした!

そう、往復はがきです。インターネットやメールが無かった時代は、イベントなどの募集は往復はがきが主流でしたよね。130人あまりの方から応募がありました。会場の関係で落選した方、申し訳ございませんでした。

さてこちらは、会場のシアターからガラス1枚隔てたお隣。前日一日かけて機材が並べられた即席の副調整室、普段は見学スペースになっているところです。

ここに2台のレコードプレーヤーが置かれ、アナログレコードの音が全国へと発信されました。会場に来た皆さんにはこんな趣向も…

ステージの後にあるスクリーンに、現在演奏されているレコードの様子とジャケットが!レコードプレーヤーの上に設置したカメラで映し出しています。ちなみにこのときの曲は桑田佳祐さんが1981年、“嘉門雄三”の名前でライブで歌った時のレアな音源です。

こうしたレコードは、もちろん全て川口アーカイブスに保管されているものです。リクエストが来ると担当者が保管されている場所に走ります!そして34万枚の中から…

わずか数十秒で探し出します!もちろん、きちんと管理されているからなのですが、コンピューターで検索するのかと思いきや…

なんとマイクロフィルムでした!図書館などで目にしたことがある方もいるかもしれませんが、こちらもアナログでした!!

番組では、会場に来た方が自分のリクエスト曲を、自分でレコードに針をおとしオンエアする体験コーナーもあったり…とにかく盛りだくさんであっという間の5時間45分でした。

演奏された曲は全てレコード!あわせて42曲をお楽しみいただきました。プレイリストはこちらです。
http://www4.nhk.or.jp/zanmai/65/

最後に、ゲストの加藤ひさしさんが語ってくれたアナログレコードの魅力を…

「最近はCDでも作品を出しているのでアナログばかり褒めるわけにはいかないですが、レコードは音が柔らかくて太いのがイイですね。それと、デジタルデータは突然消えてしまうことがあるけど、レコードは半永久的に残りますからね。記録媒体としても優れていると思うんです。」

確かにフィルムやレコードは、劣化はしても既に100年以上残っている実績があります。CDをはじめデジタルデータの記録媒体の歴史はまだまだ浅いのが現実です。アナログレコードの良さや音の味わいなど色んなことを考え、感じる5時間45分でした!

出演者の皆さん、長時間本当にありがとうございました!
まだまだ、たくさんのお宝レコードが川口アーカイブスには保管されています。またいつかお会いしましょう!

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