発掘ニュース

No.087

2015.12.25

情報番組

殺陣にかけた青春!俳優・村野武範さん

今週は、お馴染みになりました「ひるまえほっと」(関東地方のみの放送)の『発掘!お宝番組』の報告です!

11月30日の放送は、この方がゲストでした…

そう、俳優の村野武範さん、当時24歳!番組では、まずはデビュー作のドラマ「走れ玩具」(1969年放送)の映像をご覧いただきました。

共演した女の子が印象的で、ご自分のお嬢様に同じ名前を付けたという村野さんの現在の姿は
こちら!

「ご覧になってどうですか?」という山本哲也アナの質問には…
「若いですね~、下手ですね~(笑)」

この「走れ玩具」のフィルムは、放送後、村野さんが担当ディレクターから『記念碑』にと贈られたもので、今回46年ぶりにNHKに戻してくださいました。

山本アナ「村野さんといえば、私は子供の時に見た『飛びだせ!青春』ですよ。サッカーボールを持って…」
村野さん「見たことあるんですか?あれも相当前ですよ、42~3年前。私がまだ“美少年”だった頃!(笑)」
菅野リポ「今でもダンディーでいらっしゃいますよね!」

さて!村野さんから提供いただいたもう一つの番組はこちらのテープ。

金曜ドラマ「天下堂々」です。VHSテープで提供してくださいました。

昭和48年から1年間放送した時代劇で、江戸時代を舞台に若者たちが生き抜く姿をユーモアを交えながら描いています。村野さんが演じるのは、ドラマの見どころの一つ“殺陣(たて)”のシーンの主役、剣の達人『平手造酒(ひらて みき)』。ところが…

「剣の達人でしょ。役をもらった時やりたくなかったんですよ。私ホントはね、殺陣っていうのが一番苦手だったんです。その前、京都で時代劇をやったんですが『どんくさいやっちゃな』とか言われて…」
と告白!

殺陣が苦手で断ろうと思っていた村野さんに救いの手を差しのべてくれたのがこの方!

数々のNHKの時代劇ドラマで殺陣の指導をなさっていた殺陣師・林邦史朗さんです。残念ながら今年10月に亡くなられた林さん、村野さんにかけた言葉は…

「大丈夫だから、私にまかせなさい。上手く見えるようにするから。」

林さんは「流れるように、音楽のように…」と、剣のさばき方を教えてくださったとのこと。

すると収録の初日、村野さんの殺陣を見ていた皆が拍手をして「村野さん天才ですね!」といわれて、「あんな俺が!?」と思ったそうです。

演出を担当したNHK・OBの岡崎栄さん(「天と地と」や「大地の子」を演出)からはメッセージが…

「武範さんお久しぶりです。フィルム、ビデオをとっておいてくれたなんて、なんと言っていいか。感謝感激、雨あられです。大変なチャンバラ、本当によくやりましたね!偉い。今頃言うのもなんですが、あんな無茶苦茶なことをやらせて申し訳ございません。」

そして殺陣のシーンとともに話題となったのが、『天下堂々』の斬新なストーリー展開です!その極め付けがこちら…

離ればなれになっていた育ての親と再会した村野さん演じる平手造酒(ひらて みき)。その父親の口から、自分がロシア人との間に生まれた子供だったという衝撃の事実を知らされます。

「貴様、あやしい奴だ。名を名乗れ!」

「ヒラテビッチ・ミキロフ!」
「なに?!」「ロシアの名前だ!」

「こうすれば似合うか?」と何故かフェンシングの格好…。
「これは…!ロシア風の構えだ!」

この構えがロシア風かどうかは別として(笑)、村野さんは当時のチャレンジ精神旺盛な制作現場を振り返ります。

「“脱ドラマ”といわれて、時代とか何かを超えて、もっと斬新なことを、大胆なことをやろうっていう『実験』みたいなところがあったんでしょうね。」

「裏番組が(民放の)『太陽にほえろ』なんですよ!強敵ですから。色んな事を駆使してとにかく盛り上げようと…。出演者も若かったですからね、30歳前後ですから。石橋正次さんとか、篠田三郎さんとか、柴俊夫さんとか桃井かおりさんとかね。そうそうたるメンバーです。毎週集まってワーワー言いながら本番やって、そのあと飲みに行っちゃって…若いですから、青春そのものみたいな。」

さて、ここで皆さんにとっておきの情報が!
来年2月7日の日曜日、埼玉・川口のSKIPシティで開かれる予定の番組発掘プロジェクトのイベントのテーマが、この『天下堂々』に決定しました!!上映会とともに、村野さんをはじめ出演者の皆さんの楽しいトークショーを予定しています!
詳しいことはこのホームページでご紹介してまいりますのでお楽しみに!

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