発掘ニュース

No.080

2015.11.06

情報番組

女優・山本陽子さん、3世代を演じ分けた思い出の作品!

2週連続で放送となった「ひるまえほっと」の『発掘!お宝番組』。

今回のゲストは女優の山本陽子さんです!

山本さんがNHKのドラマに初めて出演したのは1966(昭和41)年放送の「ゆれる若葉」。清そな女子大生を演じ人気を集めます。

1973(昭和48)年には「国盗り物語」で大河ドラマデビュー。主人公、斎藤道三の正室・小見の方(写真右)を演じました。

また1976(昭和51)年、嫁しゅうとめ問題を描いて話題になった銀河テレビ小説「となりの芝生」では、しゅうとめとの葛藤の中で自立していく主人公を演じ、高視聴率を記録しました。

山本哲也アナ「『となりの芝生』、中学生時代に見てたんです。沢村貞子さんが本当に山本さんのことをいじめてるんじゃないかと思って見ていたんですが、どうだったんですか?」

山本陽子さん「嫁しゅうとめ問題ですからねぇ。とても厳しい方でしたけど、素晴らしい女優さんでした。なにが素晴らしいかって、スタジオの中に台本を絶対にお持ちにならないんです。セリフがすごく長いんですよ、橋田(壽賀子)先生の脚本で。ずっとしゃべってらっしゃるんですけど、完璧に覚えていらっしゃいます。だから私たちも絶対スタジオに台本を持って入らない。前田吟さんと夫婦役で、メイクしながら一生懸命セリフのお稽古して!」


竹澤知位子リポーター    山本哲也アナウンサー

「スミマセン…今日こんなに紙(台本)、持っちゃって(笑)」

残念ながらNHKドラマ初出演の「ゆれる若葉」は保存が無く、「となりの芝生」は総集編のみ。「国盗り物語」に関しては最近、ビッグな方から発掘がありました!こちらは後日あらためて…。

さて、山本さんから提供いただいた番組は…

こちらのビデオテープに収録されていたドラマ「歳月」
詳しいドラマの内容については発掘ニュースNo.56をご覧ください!

三部構成の90分ドラマで、山本さんは20代から40代まで、3つの年代を演じ分けました。まず23歳の主人公を演じる姿、お付き合いをしている男性のことを語るセリフです…

「たった一つの欠点といえば、とても気が弱いくらいのことだわ。それも純粋すぎるからだっていえるの。わたしたち、初めから好意を持ち合ったんですもの…。フルートがとってもお上手なの!」

「もう…恐ろしくなりました(笑)」とVTRが終わった瞬間、恥ずかしそうに笑いはじめる山本さん。

山本アナはそんな山本さんに、“フルートがとってもお上手なの”というセリフを是非再現してほしいとお願いします。

「声のトーンが違いますよねぇ、言えませんよ!」
…といいながらも再現してくださいました。ありがとうございました!!“歳月”を感じさせない初々しさでしたよ!

「ドラマの撮り方も今とはずいぶん違ったんですよね?」
「20代、30代、40代と演じ分けるんですけど、20代はフィルム1本で約30分、ずっと頭から回しっぱなしで…。舞台と同じような感覚なんです。

NGを出したら今は途中からやれますけど、昔はもう一回、頭から全部撮り直すんです。だから、ものすごい緊張の中で撮りました。」

続いて30歳の頃を演じる山本さん。

2分近く続くセリフに…
「今だったら覚えるの大変です。昔は若いから、覚えるの早かったんですよね。」

そして40代。歳月が“心”を変え、未練があった男性に対する気持ちが変わります。

「あの人の熱情は目に見えるだけで心に触れてこないの…どこが変わってるともいえないんだけれど、私が待っていたのはこの人じゃない。あの人だっていう気がしてしょうがないの…何もかも変わっていくのね、何もかも…でも。」

「あらためて、“何もかも変っていくのね”というセリフ、どうお聞きになりました?」
「やっぱり変わっていくと思いますね。真実ですね。歳月って言うタイトルのごとく…。歳月って良いタイトルだなって思いますね。」

「やっぱり50年やってますから、色んな意味で変化がありますよね。その時その時、どの作品もすごく一生懸命取り組むんですけど、どんどん忘れていってしまう。その都度、今いただいた作品がものすごく新鮮に思える、それが歳月だと思うんです。…“今がとても大事”っていう取り組み方でやることが好きです。」

芸能生活50年を超えてますます美しく魅力的な山本陽子さん。
番組発掘へのご協力、そしてご出演ありがとうございました!

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