発掘ニュース

No.030

2014.10.31

ドラマ

「文五捕物絵図」そして「ふりむくな鶴吉」!
時代劇の名作を大公開!!

11月の発掘公開番組は今も根強い人気を誇る2つの時代劇です!
杉良太郎さん主演の「文五捕物絵図」、そして沖雅也さん主演の「ふりむくな鶴吉」です。

まずは1967~68年にかけて放送された「文五捕物絵図」。
江戸・神田天神下に住む岡っ引き「文五」の活躍を描いた捕物帖です。

今回公開されるのは1968(昭和43)年4月26日放送の「男坂界隈」という回です。
原作は松本清張。脚本・倉本聰さん、音楽・冨田勲さんという豪華メンバー!
あらすじはというと…

長屋に暮らす魚屋の加吉(河原崎長一郎さん)、自分の父親を小金井道場の三男・小金井重三郎に殺されます。理由は魚を運んでいて刀に触れたから…という些細なこと。
「無礼を働いたのは加吉の父親のほうだから『斬り捨て御免』である」と、武士である重三郎はとがめられませんでした。

納得がいかない加吉は、父の仇を討つべく重三郎を刺し殺し、姿をくらましてしまいます。
加吉を探し出して斬ろうとする重三郎の父と兄たち。追われる加吉。長屋に住む町人たちは、どうにもならない身分の違いに憤ります。

自分自身が“町民”である文五は、武士と町民のはざまで悩みながら解決の糸口を探ります。

セリフのテンポの速さ、時代劇ながら新しさを感じる音楽、そして見終わったあとに残る何とも言えない感情…。しばし何が正義なのか考えてしまいます。

ラストシーンの文五のセリフ、
「お武家が抜いた刀の前に、おいらの十手は何が出来た…?」
その言葉が出たのは何故なのか?是非ご覧いただきたいと思います!

テレビ画面を撮影したものがNHK内で見つかり、アーカイブスに登録。
そして皆さんにご覧いただけるようになりました!

公開されるもう一つの作品「ふりむくな鶴吉」(1974~5年放送)も、実は同じようなテーマを描いています。

遊女の言葉に逆上しその女を斬り殺してしまった若い侍。しかも逃げる途中、何の罪も無い町人を傷つけたうえ、あろうことか居合わせた母子を人質に小屋に立てこもってしまいます。

説得を頼みに、侍の父親の吹上奉行<花畑など庭の管理をつかさどる奉行>・増井惣十郎(滝沢修さん)を訪ねた沖雅也さん演じる鶴吉。しかし父親は首を縦に振りません。これとは別に、父親の同僚も説得を勧めますが、父親はこれにも応じようとしません。かたくなな姿勢には、父親の隠された過去が…。

この番組のビデオテープは、「発掘ニュースNo3」でご紹介した鶴吾郎さんからの提供です。お名前の“鶴”さんと“鶴吉”、縁を感じますね!

鶴さんは「私が高校生の頃でした。この回には大好きだった滝沢修さん(侍の父親役)が出演するということで録画しました。今見ても素晴らしい演技です!」と話してくれました。

「ふりむくな鶴吉」は、このほか第45回「伝蔵つむじ風」と、続く第46回の最終回「ふたたび鶴が飛ぶ日」も同時に公開されます!こちらはNHKに保存があったものです。

ご覧いただける場所はこちら!

埼玉・川口のNHKアーカイブスをはじめ、お近くのNHK各放送局でも!
「文五捕物絵図」そして「ふりむくな鶴吉」、いずれも見ごたえ十分!見て損はさせません!是非、番組公開ライブラリーへ!

思い出・コメントはこちら

ページTOP