発掘ニュース

No.029

2014.10.24

趣味/教育

海の街、北海道・小樽から届いた“お宝”は?!

まずは北海道から届いたダンボール箱から!

『小樽水産』の文字、美味しい北海道の海の幸がたくさん?!
…そんなはずはありませんね(笑)

『小樽水産』とは北海道小樽水産高校のことです。
今回は水産高校からの発掘ビデオのお話です!

箱の中は…

ベータテープの数々!あわせて70本余り。授業で使用するため、そして先生たちが自分で勉強するために録りためたものだということです。
タイトルを見てみると…

漁業に関する番組のほか、地元・小樽を取り上げた番組の数々…!

テープを送って下さった北海道小樽水産高校は、明治時代に創立した海洋・水産に関する専門的な教育を行う学校です。どんな事を学んでいるか教えていただくと…。

こちらは1年生が必ず経験するというカッター実習、水産高校ならではですね!カッターボートは船舶に搭載されているボートで、本来は救助や緊急時に使われるものです。

4つの学科があり、海洋漁業科は2つのコースに分かれているそうです。

どの学科も実践的ですね!そして生徒の皆さんの顔が生き生きしています。

さてさて、どうして水産高校から発掘ビデオが送られてきたのでしょうか??

実は教育機関では、授業に用いるため比較的早い時期からテレビやビデオなど視聴覚機材が導入されたところが多く、「番組発掘プロジェクト」でも学校関係に広く呼び掛けを行なっています。

北海道小樽水産高校では特に、漁業に関する番組を授業に使ってきたといいます。
その理由の一つが…
「学校が持っている実習船や機材は実際に使われているものよりも10年は遅れているため、基本を教えるには良いのですが最新の事を伝えるにはもの足りないのです。世の中に出てすぐに働けるよう最新の技術を教えるため、先生も勉強し生徒にも伝えるために番組を使いました。」と、ビデオテープの管理を担当していた宮下先生は話してくれました。

宮下直之さん

では、提供していただいたビデオテープから「漁業新時代」という番組を紹介しましょう。
1982年から2年間、教育テレビで放送された、いわば“漁業専門”番組です。

天気予報のように解説しているのは『黒潮』の流れ。「今週の漁業情報」のコーナーです。
「黒潮は九州の東から四国沖、そして潮岬の沖合では引き続き岸に沿って流れています。一方、伊豆諸島の西側では規模の大きな冷水塊があり、北緯31度近くまで張り出しています。黒潮はこれを大きくかわしたあと八丈島の東を北上し…」といった感じです。

さらに「主な魚の漁模様」。
「北海道・道東沖のイワシの巻き網漁は、1回網を巻いて100トンから600トンと相変わらず好調で、魚は中型のものが多く大型が混じるようになりました。…」

毎週、こうした漁業情報を伝えていたんですね!

そして後半は最新技術の紹介。この日は衛星を利用して海の情報を!という特集。

今や当然のように使われている人工衛星ですが、漁業に人工衛星を利用することがまだ新鮮だった時代です。

最新の技術をテレビから!という北海道小樽水産高校の皆さんにとってピッタリの番組ですね。

送っていただいたビデオには1本1本に「利用記録」という紙が付いていました。
先生や生徒の皆さんに役立ったビデオテープが、今度はNHKのアーカイブスに…。
不思議な縁を感じる発掘です!

学校関係の皆さん、“お宝”ビデオは眠っていませんか?
情報をお待ちしています!

思い出・コメントはこちら

ページTOP