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バドミントンで青森から世界へ 奈良岡功大選手の強さの秘訣は?

  • 2024年02月20日

パリ五輪を目指し奮闘 奈良岡功大選手

バドミントンの男子シングルスで日本の新たなエースとして注目される奈良岡功大選手(22)。青森市出身でパリ・オリンピック出場を目指しています。オリンピックへの選考レースで上位に食い込む成績を残しています。
奈良岡選手に、ことしにかける思いを聞きました。

選考レース好調の要因は?

まず、聞いたのは、選考レースでの好調の要因です。
去年は世界選手権で準優勝したほか、中国マスターズ2023では優勝を果たすなど、好成績を残しています。
奈良岡選手は「勝利」より「全力を出すこと」を意識しているといいます。

「(シーズンの最初は)『勝たないと勝たないと』と思ってしまい、自分のいいパフォーマンスが出なかった。自分の全力を出せば結果はついてくると思って、気持ちを切り替えてやったことが、今勝っている要因だと思います。まだまだ選考レースは続きますけど、地域の方々に恩返しできるようにこれからも頑張っていくので、これからも応援してもらえたらうれしいです」

強みはコントロールと粘り強さ

あくまで自然体でオリンピックを目指す奈良岡選手。
その強さは、まず狙った場所にシャトルを打ち込む正確さといわれています。
ネット際にシャトルを落とす「ヘアピンショット」や、コートのライン際を正確に狙ったショットなどで相手の体勢を崩し、ラリーを制して確実に得点を重ねていきます。

その礎となったのが、生まれ故郷の青森での練習です。

奈良岡選手はバドミントンを始めた5歳から大学進学まで青森を拠点に、選手だった父親と二人三脚で練習を重ねてきました。

欠かさず繰り返していたというが、自宅での壁打ち。
NHKがおよそ10年前に撮影した映像では、奈良岡選手が繰り返し、壁に向かってシャトルを何度も何度も打ち付ける様子が記録されていました。
実は、家での壁打ちは、今でも時々行っていて、シャトルのコントロールの安定につながっているといいます。

そして、とにかくシャトルを拾い続ける、粘り強さも持ち味です。
長いラリーでも我慢のプレーを続け、着実にポイントにつなげています。
世界の強豪相手でも粘り強くラリーを続け、相手がたまらずミスする場面も。
この「粘り強さ」も青森で培われたといいます。

「冬は外走れない分、中でトレーニングはしっかりできるので。中でフットワークとか、ノックとか足腰鍛えるメニューをすごいやったと思います。自分のプレースタイルは長いラリー試合で、時間も長いんですけど、長いラリーで自分が頑張っているという姿を見てもらいたい」

東京での挫折と再起

いま、世界のトップで戦う奈良岡選手。
ただ、これまでの競技人生は常に順風満帆だったわけではありません。

幼い頃からの目標だった東京オリンピックに出場したのは、桃田賢斗選手など2人。
奈良岡選手は、代表に届きませんでした。
新型コロナの感染拡大で国際大会が相次いで中止となり、代表選考を勝ち抜くための大会に出場する機会すら得られなかったためです。
悔しさもありましたが、当時はとにかく練習に打ち込んだと言います。

「東京オリンピックはずっと練習ばかりしていて、見ていませんでした。それどころじゃなかったので」

夢の舞台へ 平常心で臨む

オリンピックへの選考レースは、ことし4月まで続きます。
男子シングルスの代表枠は最大2人。
選考レースで確実にポイントを重ね、今度こそオリンピック出場を勝ち取りたい。
その上で、出場を果たした場合、平常心で臨みたいと考えています。

「オリンピックに出ることがまずは目標です。出られるようにちゃんと勝っていきたい。みんなから『メダル、メダル』と言われますけど。正直メダルメダルって思ってしまうと、自分的にプレッシャーがかかって力が出ないと思うので。いつもどおり一戦一戦全力で頑張る。それぐらいの気持ちをやりたい」

去年11月、厳しい選考レースの合間を縫って、奈良岡選手が訪れたのは、平川市で開かれた子どもたち向けの特別教室です。
奈良岡選手は、「ドライブショット」や「ドロップショット」など多彩なショット披露。子どもたちは食い入るように見つめていました。

地元に帰れば、子どもたちの憧れとなった奈良岡選手。
最後に子どもたちへのメッセージをもらいました。

「(青森で教えたときは)すごい子どもたちから『バドミントン頑張りたい』という気持ちがすごい伝わってきて。あのような子どもたちから、自分以上に強くなれる選手が出てきてくれたらうれしい。勝てない時期っていうのは絶対あると思う。その時期にしっかりどう練習するかというのは大事なので。腐らずに将来勝つことだけ考えて頑張ってもらいたい」

  • 濱本菜々美

    記者

    濱本菜々美

    去年の春、青森局に着任し、 中学・高校と部活でバドミントンをしていたご縁で 取材を担当しました。子どもたちと話す時の優しい表情や笑顔が印象に残っています。
    パリ・オリンピック出場を願って、青森から応援し続けたいと思います。 

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