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リニューアルオープン 野辺地の産直市場
菅井智絵(キャスター)
2023年01月24日 (火)

1月12日(木)に放送したあっぷるライブでは、野辺地町にある「のへじ活き活き常夜燈市場(いきいきじょうやとういちば)」からお伝えしました。
この市場は2016年にオープンしましたが、新型コロナウイルスの感染拡大などの影響で2020年11月から長期休業していました。
その施設が、先月(2022年12月)リニューアルオープンしました。どのように生まれ変わったのでしょうか。
市場の中には野辺地町のシンボル常夜燈をモチーフにしたお菓子や
町特産のホタテをモチーフにした最中などが並んでいます。
中でも目を引くのがこちら。
北前船の模型です。
こちら、町民の方から寄贈されたもので、とても立派に作られています。
野辺地町は北前船の寄港地として栄えたことで知られています。
北前船にちなみ、こちらでは北前船の寄港地の産品を置いています。
例えばこちら。
広島、尾道のお酢です。
このお酢は戦国時代末期に誕生したと言われている歴史のあるお酢です。
そしてこちらはホタルイカの沖漬け。
福井から取り寄せているものです。
大人気で、一時は売り切れになったこともあるそうです。
今後も寄港地の産品を増やしていく予定とのことです。
これだけではありません。
もちろん、野辺地町の特産品も置いています。
こちらはカワラケツメイ茶です。
実はこのお茶も北前船によって、西の方から伝えられたお茶だと言われています。
江戸時代には茶粥にしてよく食べられていたそうです。
くせがなく、飲みやすいのが特徴です。
ほかにも、地元のお店で作られた麺や、町で採れたみずみずしい葉つきこかぶを使用したドレッシングなどの加工品、ここでしか買えない具だくさんのおでんと、ずらりと野辺地の産品が並んでいます。野辺地町のおいしいものがギュッと集まっています。
2年ぶりにこの場所を活用して野辺地を盛り上げようと立ち上がったのが、佐々木雄大さんです。
なぜ、市場を復活させようと思ったのでしょうか。
佐々木雄大さん
「鮮魚や野菜の卸売りを県外に向けてやっている中で、野辺地の産品にはすごくいいものがあるのに情報発信があまりできていないというもどかしさがあり、この施設を活用して食の情報の発信をして、地域おこしを合わせてやっていきたいと思いました」。
市場の中でのおすすめポイントについて、佐々木さんに教えていただきました。
鮮魚コーナーです。新鮮な魚が多く並んでいました。
この日は、下北で獲れたイナダやきれいな光沢のニシンなどが置いてありました。
この他、野辺地で獲れた
私の握りこぶしよりもだいぶ大きなトゲクリガニや
本番中も動いていたのがよく分かる生きているナマコが置いてありました。
このように、日替わりで県内や野辺地町で獲れた魚介類を取りそろえています。
実は、町内で50年以上続いていた鮮魚店が去年12月に閉店しました。
そのため、ここに魚を買い求めに来る地元の方も多いんです。
この立派で大きな魚、おいしそうだなと思っても、さばき方や料理の仕方が分からないという方も多いかもしれないですよね。
そんな時はぜひ、お気軽に佐々木さんに声をかけてください。
佐々木さんは、
「自分自身、料理が好きなので和洋中いろんな食べ方をご提案しますので、遠慮なく言ってください。身を下ろすサービスも無料でやっていますよ」。
と、はつらつとおっしゃっていました。
なお、身を下ろすサービスはランチタイム(午前11時~午後1時30分)には、お時間をいただく場合があるとのことです。
また、このようなお惣菜もあるので、料理が苦手という方も気兼ねなく地元のお魚を食べることができます。
そして、リニューアルオープンにあたり新設されたものがあります。
それがこちらです。
“イートインスペース”です。
後ろにいるのは、野辺地町の観光大使『じ~の』くんです。
急きょ、応援にかけつけてくれました。
こちらでは、モーニング・ランチ・カフェタイムの3つの時間に分けて営業を行っています。
まずは、モーニング。時間は午前6時から午後8時30分まで。
魚のアラをふんだんに使用した、出汁のおいしさが染みる「あら汁定食」と
1955年創業のむつ市にあるパン屋さんのパンを使用した「玉子サンド」を味わうことができます。
つづいて、ランチ。時間は、午前11時から午後1時30分までです。
こちらは「北前丼」日替わりで内容は変わりますが、できる限り野辺地産、県内産を使用するようにしているそうです。
こちらは「活ホタテ丼」です。
野辺地町特産の甘みの強いホタテを贅沢に使ったものです。
水揚げの状況によっては、産地が変わる場合もあるということです。
最後はカフェタイム。時間は午後2時から午後6時までです。
町内にあるコーヒー店のコーヒーか、かわらけつめい茶を選び、それに本日のお菓子が付いてきます。
ランチの活ホタテ丼にのっているホタテは、市場内にあるいけすの中から取り出して、提供するギリギリにむいています。
佐々木さんが貝柱を残してペリッと素早くホタテをむく姿、見ていてとても気持ちよかったです。
佐々木さんがむいてくださった新鮮なホタテをいただきました。
身がプリップリで噛むとしっかりと甘みが出てきました。
美味しくて飲み込むのがもったいないなと感じてしまいました。
ごちそうさまです。
なぜおいしいホタテが採れるかというと、山に囲まれた湾内にある野辺地にはミネラルたっぷりの水が豊富に流れ込んできて、それを食べて育っているホタテなので、非常に甘みがあるのだそうです。
最後に佐々木さんに、この場所をどんな存在にしていきたいか聞きました。
「かつて北前船の寄港地として栄えたこの野辺地町。我々は、現代版の北前船として、食や文化に関する情報発信をどんどん県内や県外、そして世界の皆さんにもしていきたい。そしてこの場所を活用してかまくらやミニスキーが楽しめるキャンプのイベントなどを開いて、地域おこしに貢献していきたいと思っています」。
と熱い眼差しで語ってくださいました。
おいしいものに巡りあえて、私自身とても幸せな気持ちになりました。
みなさんも自分のお気に入りのおいしいものを探しに野辺地に出かけてみてかいかがでしょうか。
お忙しい中、遅い時間までご対応していただきまして、どうもありがとうございました。
ご協力いただいた佐々木さん、じ~のくんと一緒に記念撮影しました。
じ~のくんに乗っているシャモリくん。何だか嬉しそうですね。
のへじ活き活き常夜燈市場
営業時間(直売所):午前9時から午後6時
お問い合わせ:0175-73-7887