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デイサービスのお弁当屋さん!?

執筆者村田優歌(キャスター)
2022年11月16日 (水)

デイサービスのお弁当屋さん!?

八戸市の県道沿いにある、小さなお弁当屋さん。
実は、高齢者と障害者が通うデイサービスでもあります。
お弁当を販売するのは利用者の皆さん。

いま全国から注目を集める、「お仕事」をテーマにした施設の取り組みを紹介しました!

「お仕事特化型デイサービス」

この施設がオープンしたのは、今から3年前のこと。

施設の様子

実は、池田さんが初めて手がけたデイサービスで農業をやったことが、このお弁当屋さんの活動につながっています。

利用者と一緒に農業

利用者の皆さんと農業をするようになって、池田さんはつえをついていた人がつえを使わずに歩く様子を目の当たりにしたといいます。

自分たちで収穫

そこで気づいたのが、利用者の皆さんは“できない”のではなく、やろうという気持ちを自分たちが引き出していないということ。

本人のやりたいこと、したいことであれば利用者の皆さんはもっと輝ける!
その気づきが、「お仕事特化型デイサービス」誕生のきっかけでした。

おいしいお弁当とパワフルな利用者の皆さん!

毎日店頭に並ぶのは、旬の食材をたっぷりと使った彩り豊かなお弁当。
こちらは、利用者の皆さんの意見を聞いてメニューを考えた「秋の味覚弁当」です。

利用者と作った弁当

日替わりでバラエティ豊かなお弁当を楽しめるとあって、地域の人が買いに訪れるほか、まとまった配達の予約が入ることもあるそうです。

利用者の皆さんは調理の補助をしたり、

調理の補助をする利用者

レジに入っているお金の計算をしたり。

お金の計算をしたり

毎日のメニューを書いたボードも手書きですよ!

毎日のメニューを書いたボードも手書き

取材をしていて感じたのは、皆さんのパワフルさです。

お仕事を始める前は「私は何もできない。」と言って座っていた利用者の方も、気づけば担当の仕事の合間に、自分から雑巾を持ってきてドアを拭いていました。

窓の掃除をする利用者

イキイキと仕事に励む皆さんの姿を見て、私も力をもらいました。

利用者のアイデアを新たな形に!

そんな利用者の皆さんのアイデアで始まったのが、カフェの営業。
2020年にオープンしました。
フランス風の塗り壁が自慢の、おしゃれな店内です。

カフェの様子

カフェでは、すてきなメイド服姿の利用者さんがおもてなし。

メイド服姿の利用者さんがおもてなし

ランチセットや、コーヒー、自家製の味噌を使ったソフトクリームなどを楽しむことができるんです。

笑顔で働く利用者さん

お客さんとの会話も、利用者の皆さんのやりがいや元気につながっています。

「2022年度デイサービス5選」に選出!

こうした取り組みは、いま全国からも注目を集めています。
ことし3月、「2022年度デイサービス5選」に認定されたのです。

これは、全国のデイサービスの優れた取り組みの事例を収集し発信していくことを目的に、日本デイサービス協会が主催しているものです。

今年度は全国1,191の事業所から応募があり、その中から晴れて5選に選出されました!

「2022年度デイサービス5選」に選出!

介護が必要になっても、自分ができる仕事をして社会の一員であり続けられることや、仕事を通じて地域との交流が生まれていることなどが評価されたといいます。

大切なのは、いつまでも自分らしくいること。

イキイキと活動する皆さんの姿や明るい笑顔が、新しい介護のあり方を考えるきっかけになりました。

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