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弘前に行ったら忍者はいかが?
菅井智絵(キャスター)
2022年04月26日 (火)

4月14日(木)に中継「あっぷるライブ」で弘前忍者屋敷からお伝えしました。
この施設、オープンしたのは1年半前です。
これまでは土日祝日のみでしたが、この4月から予約した方は毎日、見学することができるんです。
忍者屋敷とは、一体どんな建物なんでしょうか…
この建物が『弘前忍者屋敷』です。
木造平屋建て、広さはおよそ120平方メートル。
何度か改築されていて、最初に建てられたのは、江戸時代後期とみられています。
弘前城からはおよそ800メートル。
徒歩10分ほどのところにあります。
実はこの建物、個人の持ち物なんです。
持ち主の佐藤光麿さんです。
佐藤さんは弘前城のボランティアガイドをしていました。
その際にこの屋敷と忍者の存在に魅せられました。
そんな時にこの屋敷が取り壊されるかもしれないということを耳にし、「こんな貴重な建物を取り壊すのは、もったいない」と思い、退職金を充てて、ここを買い取りました。
これからは弘前の新たな観光スポットにしたいと考えているそうです。
この建物の特徴として、作られたものではなく実際に忍者がかつてここで何かをしていた痕跡があるんです。
この施設ではその痕跡を見つけつつ、忍者体験ができるんです。
忍者体験その1
忍者衣装の着付け体験ができます。
私も実際に着てみましたが、着ると不思議と機敏に動けるような気がします。
子どもサイズもあるので、親子で楽しめそうですね。
忍者体験その2
棒手裏剣を実際に投げられます。
一見簡単そうに見えるかもしれませんが、いざやってみると難しかったです。
なかなか的に刺さらないうえに、狙ったところにいかなかったです。
うまくコントロールができませんでした。
佐藤さんいわく、練習を繰り返してコツを掴めば的に刺さるようになるそうです。
華麗な棒手裏剣の腕前を披露してくれたのは、弘前大学忍者部に所属するモンゴン・チョコトさんです。
モンゴンさんは内モンゴルからの留学生です。
忍者体験その3
忍び足の練習ができます。
こちらの床、一見普通の床に見えますが…
この上を歩くと’’キイキイ’’と音が鳴るんです。
忍者はこっそり侵入して情報収集をしなければなりません。
そう、足音を立ててはいけないんです。
そのためこの場所で、忍び足の練習をしていたのではないかと考えられています。
国際忍者学会に所属している青森大学の清川繁人教授によりますと…
ということです。
忍者体験その4
隠し部屋や隠しスペースがあり、同じ場所で長時間じっと耐え忍ぶ練習ができます。
大きな押し入れの中に大人一人が入れるくらいのスペースが…
隠しスペースからひょこっと登場したのは、青森大学忍者部の木村優弥さんです。
木村さんは高い身体能力を活かして忍者ショーなども行っています。
木村さんが隠れていたこの押し入れ、実は最近観光で来た方が見つけたそうなんです。
この屋敷の中には3つの隠し部屋やスペースがあるのですが…もしかしたら、まだどこかに隠されているのかもしれません。
忍者体験その5
当時の忍者の様子を想像できます。
この壁にある釘穴と変色した箇所。
ここであるものを干していたと考えられています。
それは…『薬草』です。
弘前にいた忍者は薬を使っていたという特徴があるそうです。
この場所では、薬の管理を行ったり調合をしていたりしたのではないかと考えらえています。
この屋敷でツアーが行われる時には薬草煎茶体験ができます。
薬学部の専門の知識を持った学生さんが薬草について分かりやすく説明してくれます。
このツアーの際に提供される薬草煎茶に使用されている薬草には、もちろん、毒が入っていないので安心してください。
この薬研を使ってすりつぶしていきます。
忍者体験その6
のぞき穴から外を監視できます。
放送ではお伝えできませんでしたが、外を見張るようの小さな穴があるんです。
この建物にいると、弘前という城下町で当時、忍者がどのように生きていたのか考え思いを馳せることができます。
弘前に行く機会があればこの忍者屋敷に立ち寄ってみてはいかがでしょうか。
予約制となっているので、詳しくは下記までお問い合わせください。
弘前忍者屋敷
時間 前9:00~後5:00
料金 500円(ガイド付き)
電話 090―2023-6950
お忙しい中、一緒に忍者になりきってくださったみなさん。
どうもありがとうございました。
本番終了後にしゃもり先輩も交えてパチリ。