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巧妙化するフィッシング詐欺に注意!
吉永智哉(記者)
2022年09月22日 (木)
詐欺にだまされないための対策を考える「ストップ!詐欺」。
今回のテーマは「巧妙化するフィッシング詐欺に注意」です。
今年特に増えているフィッシング詐欺
フィッシング詐欺とは、偽のサイトに誘導して、クレジットカードの番号やパスワードといった重要な個人情報をだまし取ることです。
実は英語の表記は「Phishing」で、英語の「釣り」と「洗練された」という単語が由来だとされています。
このフィッシング詐欺は、今年は特に増えています。
フィッシング対策協議会によりますと不審なメールの報告は、今年に入り、7月末までにおよそ56万件と過去最多のペースで推移しています。
偽メールをクリックしてしまった
このフィッシング詐欺は、気をつけていても、ひっかかることもあります
こちらは、個人情報は消していますが、WEBメールのログインを知らせるメールです。一見すると本物のようにもみえます。
このメール、実は私(NHK青森放送局記者・吉永)に送られてきたメールなんです。
発信元のURLも同じ、文面も同じでした。
私は、ログインしていないのにメールが届いたので不正アクセスがあったのではないかと考えて、ログイン履歴確認というアドレスをクリックしてしまいました。
正しいパスワードを入れてもログインできないので、おかしいなあと思って確認したらURLの一部が微妙に異なっていました。
間違いに気付いてすぐにパスワードを変更するなど対策を取ったので、今のところ不正なアクセスは避けられてますが、まさか自分がという気持ちになり、本当に反省しました。
県の消費生活センターによりますと、最近のメールは「いっそう巧妙になっている」ということなんです。「メールに書かれているURLはクリックせずに、改めて本物のサイトを自分で探してアクセスするほうがいい」と話しています。
ただ、検索ワードによっては、広告のサイトが上位に掲載される場合もあります。
検索結果の一番上に掲載されているからといって、目的のサイトで無い場合もあるので、焦らずURLが目的のサイトになっているか、確認が必要だと思います。
国税庁をかたるフィッシング詐欺
そして手口が巧妙化する中で、最近報告の件数が増えているのが「国税庁をかたるフィッシング詐欺」です。
県内で今月発生した具体的な事例を紹介します。
津軽地方に住む20代男性の携帯にショートメッセージが届きました。
そこには、「国税庁から重要なお知らせ必ずお読みください」と書かれていました。
URLをクリックするとこんなページにつながりました。
「差押最終通知税金の納付がないため、2日以内に4万円支払わなければ、不動産・自動車・給与の差し押さえる」と記載されていました。怪しいですよね。
しかし、この男性はたまたま4万円の税金を払っていなかったため、国税庁からの請求だと信じて、コンビニのプリペイドカードの番号や写真を送る形で支払ってしまったということです。
さらに支払った後は、「支払い完了しました」との通知も来たので、信じてしまったということなんです。
男性は領収書が届かないので、おかしいと思ってインターネットで検索したところ、同様の被害が出ていることで、詐欺に気付いたということです。
県消費者センターによりますと、同様の形で今年すでに県内で25件の相談があったということです。
国税庁は、こうしたショートメッセージを使った通知は行っておらず、注意を呼びかけています。
こういったトラブルを避けるためには、改めて、メールに記載されているウェブサイトのアドレスへ細心の注意をすること、何より身に覚えのないメールを無視することが必要です。