八戸市役所と八戸市庁、なぜ2つの呼び名があるの?
細川高頌(記者)
2022年05月23日 (月)

八戸市のペンネーム、千葉ジローさんから「八戸市役所と八戸市庁の2つの呼び名にいつも戸惑いますが、どうしてでしょうか」という質問が寄せられました。
現在の八戸市庁には本館と別館の2つの建物があり、市のホームページには「八戸市庁舎」と表記されています。
調べてみると、平成16年の八戸市議会で議員から同様の質問が寄せられていました。
その当時の中村寿文市長の答弁によると、建物の呼び方が市役所から市庁に変更したのは昭和35年、当時八戸市の新しい庁舎が完成した際に、正式名称を「市庁」としたということです。
この呼び方にしたのは、北東北の中心都市として八戸市に発展してもらいたという願いと、県庁に対して、市民の庁という意味で市庁ということばが使われるようになったそうです。
その一方で、耳で聞くと「市長」と「市庁」は紛らわしいという指摘もあり、混乱を避けるため、電話などで対応する場合は、「市役所」と呼び、文字で表記する場合には正式名称の「市庁」と表記しているということです。
このため、呼び方を元の市役所に戻した方がいいのではという指摘もあったということですが、当時の中村市長は「市庁という呼称に大きな夢を託した先人の気宇壮大な思いを、その名称とともに受け継ぎたい」として、呼び方を戻すつもりはないと答えたという記録が残っています。
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