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新型コロナの変異ウイルス オミクロン株ってどんなもの?

執筆者平岡千沙(記者)
2022年01月21日 (金)

新型コロナの変異ウイルス オミクロン株ってどんなもの?

日本から1万キロ以上離れた南アフリカで去年11月に確認された新型コロナの変異ウイルス=オミクロン株。その後、瞬く間に世界中へと広がり、青森県内でも感染が拡大しています。

急速に感染が広がっただけに、まだわかっていないこともたくさんあります。
そこで、長く医療の現場に立ち、県の新型コロナ対策の専門家会議の会長も務めている、弘前大学大学院の花田裕之教授にオミクロン株のさまざまな疑問について聞いてみました。

最新の研究を踏まえて、オミクロン株とはどんなものなのか、そして感染拡大を抑えるためにはどんな対策が必要なのか、お伝えしていこうと思います。

スタジオ

オミクロン株の感染力は?

オミクロン株について最も気になるのは、その感染力がどれほどのものか、ということではないでしょうか。
去年(2021年)夏の感染拡大、いわゆる“第5波”で主流だった変異ウイルスのデルタ株から、あっという間に置き換わっていく勢いです。
花田教授は、従来の新型コロナウイルスより感染力が強いデルタ株よりも、オミクロン株の方がさらに感染力が強いと指摘しています。

花田教授

「感染力はいろんな形で報告されているが、どれを取ってみてもデルタ株よりは強そうだと。いろんな数字があるがだいたい2倍ぐらいの強さではないか」。

この感染力の強さには、ウイルスの表面にある「スパイクたんぱく質」という突起の変異が関わっているとみられていて、研究が進められています。
この「スパイクたんぱく質」が細胞に結合することで、ウイルスが感染するということで、国立感染症研究所などによりますとオミクロン株の「スパイクたんぱく質」には約30の変異があるということです。

この「スパイクたんぱく質」にくっついて、ウイルスの細胞への侵入を防ぐのが「抗体」です。
「抗体」は、ウイルスに感染したり、ワクチン接種を受けたりすると体の中で作られますが、花田教授はオミクロン株が抗体から逃れ、ワクチンを2回接種した人や以前に新型コロナに感染したことのある人にも感染するおそれがあると指摘しています。

オミクロン株の重症化リスクは?

オミクロン株はこれまで報道されているように感染力は強いようですが、重症化するリスクは低いと言われています。
これについても花田教授に聞いてみました。

花田教授

「デルタ株などは肺のほうまで入り込んで重症の肺炎を起こしていたと考えられているが、オミクロン株のウイルスはどちらかというと鼻・のどのあたりで多く増殖するようだ。恐らく重症化する割合は小さいのではないかと予想されている」。

オミクロン株のウイルスは鼻やのどにとどまって、鼻水やせきなどの風邪のような症状を引き起こし、従来のウイルスに比べると、ウイルスが肺まで達して重症化するリスクは低いということです。

感染が広がりやすい

ただ、重症化しにくいからといって気を緩めてはいけないと花田教授は言います。

オミクロン株は感染が広がりやすいため、重症化する人の割合が小さかったとしても、感染者がどんどん増えていけば、結果的に重症者の数も増えていくおそれがあり、そうなると医療提供体制がひっ迫してしまうというのです。

また、オミクロン株に感染した後、どんな後遺症が残るのかもまだよくわかっていないということで、そういう意味でも感染防止が大切だと話していました。

オミクロン株にワクチンは有効?

ワクチン接種は有効?

このオミクロン株の感染拡大防止の“カギ”を握るとされているのが、3回目のワクチン接種です。

花田教授はワクチン接種2回の場合、発症を防ぐ効果は3割程度にとどまるものの、3回接種した場合は7割程度にまで上昇するという研究データもあるとしていて、健康上の問題がなければ、3回目の接種もできるだけ受けてほしいと呼びかけていました。

ふだんできる感染対策は?

感染対策は?

感染力の強いオミクロン株ですが、感染が広がる経路はこれまでと変わらないため、感染を防ぐための手だてもこれまでと同じでいいということです。

すなわち、基本的な感染対策とされる
▼マスクの着用
▼密集・密接・密閉の3密を避けること
▼手や指の消毒
▼屋内での換気
などが有効です。

花田教授が強調していたのは、こうした基本的な対策を徹底することが大切だということでした。

基本的なことを、もう一度しっかり徹底してやることが大事

「スーパーなどに行っても、入り口にある消毒用のアルコールを、以前は皆さんよく使っていたけど、最近、使う人がどうも減っているように感じる人も多いのではないか。そうした基本的なことを、もう一度しっかり徹底してやることが大事だと思う」。

こうした対策は長引くコロナ禍の日常生活では“当たり前”になりつつあります。
私も「できるだけマスクをつけているか?」「寒くても換気の時間は設けているか?」など、普段の生活の中で感染対策を徹底できているか、生活習慣を見直していきたいと思います。

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