放送の醍醐味
2020年11月20日 09:00
NHKで放送に携わってきて、やりがいのある仕事に出会うことが数多くありました。
自らカメラに向かって伝えることで得られる達成感は言うまでもありませんが、
私が思うもう一つの醍醐味(だいごみ)は、チームでいい仕事ができたときに得られる充実感です。
これは先日のアメリカ大統領選挙で開票速報を放送したときの様子です。
刻一刻と変わる状況をリアルタイムで伝えました。
日中のキャスターとしてカメラに向かったのは、セットに座る井上裕貴アナ。
後ろから見つめるのは、「正午ニュース」の三條雅幸アナ、
前方を固めるように
「おはよう日本」の新井秀和アナ、「ニュースシブ5時」の大橋拓アナ、
「クローズアップ現代+」の栗原望アナの姿も。
放送中、画面を通して見えるのは出演するアナウンサーだけですが、
その脇にはサポート役のアナウンサーがいて、
安定した放送を出すうえで決定的に重要な役割を担います。
私たちは「サイド」と呼んでいますが、
難しい放送になるほど、そのサイドが放送の成否を左右するといっても過言ではありません。
今回、まれに見る大接戦となったアメリカ大統領選挙。
サイドは、キャスターが正確に伝えているかをチェックするのはもちろんですが、
新たに勝利確実が出た州の情報を差し込む役、必要な資料の出し入れをする役、
現地アメリカの放送をチェックする役などに分かれ、それぞれが全力で支援しました。
各州の得票状況を伝える池田伸子アナの脇には、「おはよう日本」渡辺健太アナ。
プレゼンターの赤木野々花アナを支えるのは、
同じく「おはよう日本」の塩田慎二アナと新井隆太アナ。
事前に何度もミーティングや勉強会を重ねていたこともあり、
無事に放送を出すことができました。
ミッション完了後は、みんな笑顔!
BS1「国際報道2020」の今井翔馬アナも当日の放送準備をしながら、
駆けつけてくれました。
「チームワーク」は、この仕事の一番の醍醐味かもしれません。