震災直後、深刻な被害を受けた被災地の子どもたちに急増したPTSDなどの心の病。時間の経過とともにそうした症状は改善傾向にあったが、4年経った今、別の形で異変を訴えるケースが出てきている。その背景にあるのが、子どもたちの「頑張り疲れ」。家族を心配させたくないと、自らの心の傷を封印し、頑張ってきた子どもたちの心が限界に達しはじめているのだ。また、震災の恐怖を言葉にできなかった幼い世代の子どもたちが、はき出せなかった思いを抱え込んだまま、精神状態が不安定になったり、不登校になったりするケースも相次いでいる。震災から4年を経て現れはじめた新たなSOS。専門家は「震災による“余波”の影響が出始めた」と指摘する。NHKが被災地の小中学校に行ったアンケートでも、今後こうした問題がさらに深刻化するのではないかと懸念する声が相次いでいる。いま、被災地の子どもたちの心に何が起きているのか伝え、社会がどう支えていけばいいのか考える。
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