「みんなで浪江町に戻るために」と題する宣言が、今月打ち出された。震災と原発事故にあった福島県浪江町が、町独自に今後の展望について“考えを明確に”したのだ。背景にあるのは、先の見えないなかで進む町民分散への危機感。町のアイデンティティと絆を守るために、浪江町臨時役場(二本松市)が中心となり、様々な模索を始めている。住宅面では、仮設住宅をできるだけ集中させて、町のコミュニティの再形成を目指す。事業面では、商工会などを中心に、事業の再開・継続の相談支援を行う。しかし、課題が山積している。それぞれの現場で、資金不足・用地不足などの困難にぶつかりながら、いつか故郷に戻る日のために格闘する人々を追う。
みんなのコメント