大震災の影響で極端に低下した東京電力の供給能力。そして、中部電力・浜岡原発の全面停止。電力不足ドミノも懸念されるこの夏をどう乗り切るのか、必死の取り組みが需給双方で進められている。電力各社は火力発電所の復旧・再稼働、新規ガスタービンの増設を急ピッチで進めているが、電力確保はまさに“綱渡り”の状態である。対策に追われる各企業。店舗オペレーションを見直すコンビニ、輪番操業や「時間的シフト」を導入する企業、本社機能を九州に移転させる会社も現れた。命を預かる医療現場はより事態が深刻。自家発電でどれだけ対応できるのか実証実験も始めている。最悪のシナリオにおびえながらも、いざという時の備えに奔走する現場を密着取材。電力不足が産業・生活構造そのものを変えつつある実態を描く。
みんなのコメント