今年の台風シーズン、航空機で台風に突入して直接観測する国際的なプロジェクトが行われた。日本にとって航空機での観測は、1987年に米軍が中止して以来20年ぶり。甚大な災害をもたらす台風の進路や勢力の変化を、より早く、正確に予測しようというのが目的だ。気象庁は、特に台風の進路が大きく変わる「転向」に着目。その転向を左右する「高感度領域」があると推定し、そこのデータを重点的に観測した。”迷走”した台風13号では、急激な転向を予報できる可能性が示された。また、今回の観測データから、台風がアメリカ西海岸で発生する異常気象の原因だとする研究も進められている。調査によって、台風の予報はどうかわるのか、研究の最前線にせまる。
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