今年3月、韓国のプサンに開校した国立「超」英才学校が、世界の教育界の話題を集めている。全国から集められた理数系に飛びぬけた能力を持つ12~15才140人余りが3年間全寮制で特訓を受ける。
受験戦争の過熱に対する批判を受けたパク・チョンヒ政権は1974年、高校ごとの入試を原則として廃止、進学塾を禁止する「平準化」政策を打ち出した。以来30年、受験戦争は収まったが、逆に飛びぬけた能力を持つ者が育ちにくくなった。IMF危機以降、韓国は情報集約型に産業構造を大きく転換。その中で、国家を牽引する理数エリートの必要性が認識され、「英才教育振興法」が国会で成立。英才学校の開校に至った。
日本でも能力別教育の必要性が議論される中、韓国で始まった国家的実験の事情を紹介。新たな時代に適応した教育とは何かを考える。
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