2011年4月2日放送

古村 孝志東京大学地震研究所教授

境 有紀筑波大学システム情報工学科教授
3月11日に発生した東北関東大震災。マグニチュード9.0という観測史上最大の地震とそれに伴う巨大津波はどのように起こったのか?様々な研究機関が実態を明らかにしようと調査をはじめている。巨大地震と津波のメカニズム、そして液状化現象や建物への被害などの最新研究を追う。
東日本大震災 なぜ巨大津波が?
東北地方に甚大な被害をもたらした大津波。場所によっては高さ十数メートルにも及んだ。東京大学地震研究所では地震発生直後から津波の解析が続けられている。古村孝志さんは、集められたデータをもとにコンピューターで津波を再現した。シミュレーションのもととなったのは震源近くの海底に設置された津波計の記録だ。データには、緩やかな盛り上がりの後に鋭く切り立ったピークが表れていた。これはまず小さな津波が発生した後、突然高い津波が発生したことを示している。
東日本大震災 揺れの特性とは?
日本各地にある地震計のデータから揺れの広がり方を再現すると、強い揺れが広い範囲で観測されたことがわかる。最大震度は7。建物の倒壊が起きるといわれる震度6弱以上の強い揺れは、岩手から千葉にまで及んでいた。しかし、同じ最大震度7で10万棟以上の建物が全壊した阪神・淡路大震災と比較すると、調査した範囲では、揺れそのものによる建物の倒壊が比較的少ないことが今回の地震の特徴だと考えられている。
東日本大震災 液状化する街
液状化が起きたのは、埋め立て地や川沿いなど地面に大量の水が含まれている場所だ。普段は地中の砂は互いの摩擦力によって結合し、安定している。しかし、地震によって揺さぶられるとその結合がほどけてしまい、砂は水の中に浮いたような状態になってしまう。これが液状化だ。水が地上に吹き出し、地面が沈下するのだ。埋め立て地に作られた市街地では、至るところで液状化による被害が発生した。


