2009年3月29日放送
河本 邦仁名古屋大学大学院工学研究科教授
手塚 眞ヴィジュアリスト
工場などの排熱は、これまで役立てられることがほとんどなかった。その排熱を新たに資源として見直し、再利用しようという取り組みが進んでいる。その一つが、熱を電気に換える「熱電変換技術」。新しい材料を探し出してその構造をナノレベルで加工、効率的に電気を生み出そうという研究。また化学反応を用いた新たな「蓄熱剤」も開発されている。今までムダにしてきた熱エネルギーを見直し、再利用しようという研究最前線に迫る。
めぐみの一歩
ふしぎ!“感熱”体験
電気を流すと不思議な現象が起こる“板”に触れる安さん。
この板は、電気を流すと片面は熱くなり、片面は冷えるという不思議な二面性がある。
この板は、電気を流すと片面は熱くなり、片面は冷えるという不思議な二面性がある。
めぐみの二歩
ふしぎ!“感熱”体験2
先ほど、電気を流すと温度差が生まれた不思議な板。その板の片面を火であぶると、・・・ナント電気が発生。
この板は、片面を熱し、片面を冷やして温度差をつけると、まるで電池のように電気が発生する。
この板は、片面を熱し、片面を冷やして温度差をつけると、まるで電池のように電気が発生する。
めざせ!発電効率アップ
新たな熱電変換材料の開発。コバルト酸カルシウムは有望なp型材料であることがわかった。一方のn型としてチタン酸ストロンチウムが注目されている。チタン酸ストロンチウムは電気を通さない絶縁体だが、一部のチタンをニオブに置換すると電気を通す導電体になる。絶縁体と導電体、この2種類を層状に積み重ねることが、熱を電気に変える効率を高めるカギだった。
ためて取り出せ!新熱技術
酸化カルシウムなどの金属の酸化物は水と反応すると“反応熱”という熱が発生して水酸化物ができる。この水酸化物に、熱を加えると“脱水反応”が起こり、水と酸化物に戻る。この性質を利用することで、必用なときに酸化物と水を反応させて熱を取りだし、余った熱を使って脱水反応を起こす「蓄熱材」ができる。課題は脱水反応をより低い実用的な温度で起こすこと。酸化マグネシウムと金属塩を混ぜ合わせて作られた新材料は、従来より低い温度で脱水反応を起こすとがわかった。


