放送内容
めぐみの一歩
ZEROのつぼ
科学∞(むげんだい)
宇宙はどのように形作られたのか?宇宙の未来はこれからどうなるのか?こうした疑問に答えるヒントを与えてくれるのが 「暗黒物質」だ。暗黒物質は、見ることが出来ず未だに誰も発見していないが、存在することは確実だといわれる不思議な物質だ。 星や星間ガスなどのこれまで知られている物質の5倍以上の質量があり、現在の宇宙の成り立ちや将来の宇宙の姿を知るために 欠かせないと考えられている。
今年1月、愛媛大学などが参加する世界15カ国のチームは、重力によって光が曲がる「重力レンズ」と呼ばれる現象を 観測することで、暗黒物質がどのように分布しているのかを示す大規模な宇宙地図を世界で初めて発表した。この結果、 暗黒物質は銀河を包み込むように存在していることが明らかになり、銀河や星の誕生に密接に関わっていることがわかってきた。
また暗黒物質を直接観測しようという研究も進められている。京都大学などの研究チームは、超電導磁石を使って 強力な磁場を作り出すことで暗黒物質を検出する装置を開発。また岐阜県の神岡鉱山では、東京大学のチームが高感度光センサーを 使って暗黒物質を発見する研究を進めている。
宇宙の起源を明らかにし、さらに将来の宇宙の姿を描くために不可欠な暗黒物質研究の最前線に迫る。
【出演】
キャスター
安めぐみ
熊倉悟アナウンサー
専門家ゲスト
佐藤勝彦(東京大学大学院理学系研究科教授)
コメンテーター
佐倉統(東京大学大学院情報学環教授)
見ることも、光や電波などで観測する事もできないが、確実に存在するといわれる暗黒物質。 普通の物質の質量の5〜6倍もあり、銀河が生まれるには不可欠なものであることがわかってきた。
銀河を覆う暗黒地図
「重力レンズ」と呼ばれる現象を利用し、暗黒物質の空間分布図が世界で初めてつくられた。 この結果、暗黒物質は銀河を包み込むように存在していることが明らかになった。
正体をつきとめろ
暗黒物質を直接観測しようと、高感度光センサーを使って発見する研究や、 超電導磁石を使用し強力な磁場を作り出して検出する装置の開発なども進められている。
近赤外線で見た暗黒星雲
見えないものを見ようとする技術は、天文学においても数多く生み出されてきた。 赤外線を使った観測技術により、可視光線では見えなかった暗黒星雲を見る事ができるようになった。
また、ブラックホールの位置や質量も、その周りの星などを観測することで推測可能になってきた。
宇宙背景放射
2006年秋、宇宙の彼方から届くかすかな電波、宇宙背景放射の研究で、マザー博士(NASA)とスムート教授(カリフォルニア大学)が ノーベル物理学賞を受賞した。この分布図は137億年前から届くメッセージであり、まさに「宇宙からの古文書」である。