かながわ鉄道さんぽ

2日目
平塚

平塚市編9月18日(木)~19日(金)放送

JR東海道線とは?

東海道線は東京から神戸までを結ぶ全長およそ590kmの鉄道路線で、そのうちの東京から静岡県の熱海間の105kmはJR東日本が管轄しています。東京を始発とした路線は東京湾に沿うように南下して川崎や横浜といった神奈川の主要都市を通過。その後は保土ヶ谷、戸塚、大船といった丘陵地帯、相模湾の湾岸地帯である茅ヶ崎、大磯、国府津、湯河原などを通って静岡県へと延伸しています。路線の一部、新橋(後の汐留貨物駅、現在は一部が旧新橋停車場跡)~横浜(現在の桜木町駅)間は明治5年(1872)に開業した日本初の鉄道です。誕生から140年を過ぎた今も旅客や貨物運送の要として利用されています。

『平塚の文化人を訪ねる① 「食道楽」の著者、村井弦斎(むらいげんさい)』

JR東海道線
平塚

1日目

9月18日 木曜日

出演者

キャスター
坂井芳江 ( さかいよしえ )
村井弦斎公園案内
弦斎研究家  河内紀 ( かわちかなめ ) さん
弦斎カレーパン案内
大高久製パン株式会社 代表  高久榮次 ( たかくえいじ ) さん
村井弦斎の会案内
鳥保割烹 貴柳庵 店主  鳥海義晃 ( とりうみよしあき ) さん
琴案内
山田流 師範  田中萩多恵 ( たなかはぎたえ ) さん

※中継時(18時~)は暗くなりますので、リハーサル時(16時ごろ)の写真も使ってご紹介しています


9月の中継は神奈川県平塚市のJR平塚駅にやってきました。平塚駅の発車メロディは、「湘南ひらつか七夕まつり」にちなんで童謡の「たなばたさま」です

駅南口から海に向かって直線道路を歩くと「弦斎通り」に出ました

最初の中継は、この通り沿いにある「村井弦斎公園」からお届けしました。この公園は平塚を拠点に明治から大正時代にかけて活躍した作家、村井弦斎が住んでいた敷地の一部を利用して作られました

村井弦斎の代表作「食道楽」は恋愛小説ですが、おいしそうな料理の描写が多く出てきます。弦斎研究家の河内紀さんは「掲載された料理や料理法は、和食・洋食・中華にわたって600ほどあり、料理に使う素材や料理法は平塚の自宅で研究していたようです」とおしえてくれました

“食”にスポットを当て、料理の大切さや楽しさを説いた村井弦斎の功績をしのび、毎年秋に開催されている「村井弦斎まつり」も今年で15回目。今年は9月28日(日)に行われるということで、実行委員会のみなさんが中継の応援に来てくれました

次に訪れたのは平塚駅北口すぐにある和食店です。引き戸を開けて中に入ると…大きな水槽にハモが泳いでいました

水槽の前を通って店の奥に進むと、「村井弦斎の会」のみなさんが集まっていました。この会は、「食道楽」に出てくる料理を再現しようと、平塚の飲食店の店主が中心になって平成11年に結成されました

中継では「弦斎カレーパン」を紹介しました。「食道楽」にはカレーについて多くの記載があり、そのカレーを使って新しいカレーパンの開発を目指したそうです

パンを作った高久榮次さんは、「弦斎カレーの特徴を生かして具に福神漬けを入れたり、パン生地にはご飯を混ぜてモチモチ感を出したりするなど、今までにないカレーパンを目指しました」と話してくれました

「村井弦斎の会」の会長を務める鳥海義晃さんは「平塚には文化的な資源が少なく、村井弦斎は貴重な存在です。弦斎の料理を再現することで街の活性化につなげたい」と話していました

こちらの写真は小説で紹介された料理を再現した“弦斎弁当”。会に所属する5つの飲食店がそれぞれ独自の弁当を作り、「村井弦斎まつり」で販売するということでした

「村井弦斎まつり」では琴の演奏も披露されるということで、演奏する田中萩多恵さんの教室にも伺いました

「村井弦斎は音楽にも造詣が深く、娘たちに琴のお稽古をさせていたということです」と話してくれた田中さん。「明治ですから、きっとこんな古典の曲をお聴きになったのではないでしょうか」ということで中継では「千鳥」という曲を披露していただきました

田中さんは祭りの当日は着物を着て、野外で琴を演奏するということで、「気軽に来て、平塚の良いところをぜひ見てください」と話していました



中継こぼれ話

■ 村井弦斎は明治37年(1904)から昭和2年(1927)に亡くなるまで、現在の平塚市八重咲町に住んでいました。当時の村井家の敷地は現在公園になっている敷地の10倍以上の1万6400坪もあったそうです。“食”や“栄養” “料理”に深い関心を寄せていた弦斎は、敷地に野菜畑、果樹園、温室、それに鶏やヤギ、ウサギなどの飼育施設やぎゅう舎を作り、料理の研究をしていたそうです。そんな村井弦斎のこだわりが詰まった当時の「食道楽」を「村井弦斎まつり」の実行委員である小林美和子さんが持ってきてくれました。

小林さんが手にしているのは、村井弦斎の著書「食道楽」の冬の巻。梅の花の装丁になっています
この本は明治37年に発行されたもので、3年ほど古本屋を探し歩いてようやく手に入れたということです
小林さんが所有する本は「村井弦斎まつり」で展示されます

写真と文章 : 小林孝子(鉄道沿線さんぽコーディネーター)

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