2009年12月04日 (金)「いつまでも輝け!美しき帆船(はんせん)」中澤 輝
『生中継 ふるさと一番!』。
NHK総合テレビで平日の午後0時20~43分に全国放送しているこの番組。
7月中旬の2日間は、「シリーズ 開港150周年」と題し、神奈川県横浜市からお届けしました。
13日(月)の舞台となったのは、みなとみらい21地区。
主役は、港町を象徴するこちらでした。
帆船“日本丸”(にっぽんまる)です。
横浜ランドマークタワーを従えるようにして停泊しています。
(※停泊という言葉がミソ。横浜港で展示・公開されて15年が経過しました。しかし、今も航海できるのです。日々の整備点検によって現役時代と変わらぬ状態で保存されています)
私が横浜放送局に赴任したのは2007年夏。
丸2年が経ちしましたが、乗船は今回の番組取材が初めてでした。横浜局からは歩いてわずか10分程の距離。しかし、足を運ぶタイミングを逸してきました。
「見たい、行きたい、乗ってみたい♪」との思いをずっと募らせてきた分、船に一歩踏み入れた時の感慨は無量でした。
日本丸は、若き船乗りを育てる練習船として造られました。およそ80年前のことです。“帆船”の名の通り、帆を張り風の力を利用して大海原を駆け巡ってきました。
その美しさから「太平洋の白鳥」とも呼ばれ、日本を代表する船の一隻です。
総航海距離は、地球45周以上を誇ります。この船から巣立って行った航海士は、1万1500人を超えます。役目を終えて、横浜港で展示されるようになったのは1984年のこと。以来、多くの観光客を魅了し続け、横浜市民からも愛される存在です。
番組で御一緒したのは、タレントの江口 ともみさん。
案内人を務めて頂いたのは、一等航海士の眞鍋 吉範(まなべ・よしのり)さん。
眞鍋さんに続いて乗船すると、まず驚かされるのは船全体の輝き。メンテナンスが行き届いているので、甲板はピカピカ。ドアノブなどの真鍮もピカピカです。今も変わらぬ美しさを保つ秘訣は、ボランティアのパワーの結集によります。
「かもめ会」と呼ばれる市民ボランティアの皆さんは、連日駆け付け、船の清掃作業や保守点検などの役割を担っています。
江口さんと私の間で優しい微笑みをたたえるダンディーな男性お二人。大河原 明徳(おおがわら・あきのり)さんと菊池 熙(きくち・ひろし)さん。戦後 日本丸が初めて太平洋横断を行った時、訓練生として乗船していた方です。放送では、当時の思い出をたっぷりと語って頂きました。
「ハワイに寄港した時、生まれて初めて口にしたパイナップルの味が忘れられない」
「海が荒れていた時、船室の丸窓から柱のように海水が入り部屋が一瞬で水浸しになった」など。
お二人が、顔を見合せて仲良く語る姿に海の男としての強い絆を感じました。
放送の中では、「かもめ会」の方にお手伝い頂き、帆を張る作業を実践して貰いました。
帆の総数は29枚もあります。全て広げるには、1時間近くを要します。23分の中継ではあまりに時間が足りないので、この日は船首にあるアウタージブとフライングジブと呼ばれる2枚の三角形の帆を広げてもらいました。(航海時、最初に広げる帆。船のバランスを安定させる役割)
あっという間に、2枚の帆はあがり、風をはらみました。その間、休むことなくロープを引っ張り続ける「かもめ会」の皆さんの動きは圧巻でした。
「20年以上続けてきたボランティア。生活の一部になっている」などの言葉を聞くと、日本丸への並々ならぬ愛情が感じられました。
毎年4~11月にかけては、日本丸の29枚の全ての帆を広げる“総帆展帆”(そうはんてんぱん)のイベントも行われています。「太平洋の白鳥」の姿を堪能して下さい。
また、船の通信に使う国際信号旗を掲揚する“満船飾”(まんせんしょく)と呼ばれるイベントは1年を通して行われています。こちらも見ごたえ十分!次回開催は、12月23日(水・祝)です。
最後の写真は、ディレクターの根来 由紀子さんとの1枚です。『生中継 ふるさと一番!』の番組冒頭の決めポーズで撮りました。
「それぞれのふるさとに それぞれの一番がある!!!」
投稿時間:15:01
コメント
※コメントはありません
