2021年09月16日 (木)パラリンピックに教わったこと


北野です。

「情報維新!やまぐち」がお休みの間に、東京パラリンピックのメダリストインタビューを担当しました。

 

東京オリンピック・パラリンピックでは、選手村に近い東京ビッグサイトにIBC(国際放送センター)が設けられ、ここからNHKのほか、世界各国のテレビ局が放送を届けていました。

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このIBCの一角にインタビュースタジオがあり、ここにメダルを取った日本選手が来てくれて、お話を伺いました(IBCや競技会場などの内部の写真は、ここではお見せできない決まりなんです…)。
私は大会前半の担当で、陸上の車いすで2冠に輝いた佐藤友祈選手や、車いすラグビーの池主将とエースの池崎選手などにインタビューさせて頂きました。

中でも、パラ柔道で日本女子2人目のメダリスト(ちなみに第一号は山口県出身の廣瀬順子選手です)に輝いた小川和紗選手のお話に、心が震えました。


小川選手は生まれた時から目に障害がありましたが、子供のころから柔道を始めます。ただ、視力の低下が進んで勝てなくなり、大好きな柔道を高校でいったん諦めます。そんな小川選手に、視覚障害者柔道の存在を伝え、競技できる場所を探してくれたのが、お母様だったそうです。
毎日栄養バランスを考えて食事やお弁当を作ってくれたり、練習でどんなに帰りが遅くなっても待ってくれたりしたお母様に、小川選手は「産んでくれてありがとう、強く育ててくれてありがとうって伝えたいです」と、涙を流しながら話してくれました。

「産んでくれて、育ててくれてありがとう」って、究極の感謝のことばだと思うんです。そして、なかなか口にできないことばでもありますよね。小川選手は、目の障害できっと辛いことや苦しいことを、親子で経験されてきたはず。それでも感謝の思いを素直に言葉にできる小川選手とお母様の関係が、とても素敵に思えました。と同時に、その思いを伝えるきっかけになったパラリンピックの持つ力の大きさを知ったような気がしました(このインタビューは夜の「デイリーハイライト」で放送されたんですが、ナビゲーターの嵐の相葉雅紀さんも涙ぐみながら感想を語ってくださいました)。

 

「パラリンピックの父」と呼ばれるグットマン博士が言った「失ったものを数えるな、残されたものを最大限に生かせ」という大会の精神。選手たちはまさに自分の長所や強みを極限まで鍛え、高めて勝負に挑んでいて、その姿はとても格好良く、勇気をもらいました。

 

さあ、オリンピック・パラリンピックの長いお休みが終わり、「情報維新!やまぐち」も再開します。
コロナ禍のなかでも、自分ができる最大限のことをしていきたい、そんな思いで、毎日の番組をお伝えしていきます。

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投稿者:アナウンス | 投稿時間:10時30分

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