2021年06月11日 (金)手話との出会い
北野です。先日、うれしいことがありました!
全国手話検定試験の4級に合格しました!
1年半前に通信教材を買ってDVDを見ながら、市内の手話サークルにも毎週1回通っています
(今は新型コロナウイルス感染拡大の影響で休会中ですが…)。
検定はビデオを見ながらの読み取り筆記と、耳が不自由な方との手話を使った面談。
あんなに緊張したのは就職試験以来でした…。
4級はちょうど英検の4級レベル程度で、まだまだ意思疎通などできない「カタコト手話」
ですが、それでもこれまでの努力が少しだけ報われたようで、
合格証が届いたときは本当にうれしかったです。
実はその翌週に、ちょっと運命的なことがありました。山口市中央図書館で、
私がいつか手話を習ってみたいと思うきっかけになった漫画を、偶然見つけたのです。
1989年に第1刷が発行された「遥かなる甲子園(山本おさむ著)」といって、
耳の聞こえない高校生たちが甲子園を目指すという内容です。
昭和39年にアメリカで大流行した風しんは、翌年、米軍基地から沖縄県に広がり、
その影響で聴力に障害がある子供たちが500人以上生まれました。
その子供たちを教育するために、3年間限定で「北城ろう学校(漫画では福里ろう学校)」が
設立されます。
そこで子供たちは硬式野球部を作り、甲子園を目指そうとしますが、当時の日本高校野球連盟
の規則で、ろう学校は加盟が認められておらず、子どもたちや指導者、保護者たちは
様々な困難や差別を乗り越えて、ついに高野連加盟を果たすという物語です。
私は確か小学5年生の時にこの漫画を読んで、生まれて初めて本を読んで涙を流しました。
障害があることの苦しみ、根強い偏見や差別、そうしたものを懸命に乗り越えた高校生たちの
姿を知り、自分もいつか大人になったら手話を学びたいと思ったのです。
その後大学入試や、社会人になってからはスポーツアナウンサーとして
忙しい日々が続いたため、完全に手話の学習をあきらめていたのですが、
山口に赴任してからは少し時間の余裕ができたので、思い切って手話の学習を始め、
ひとまず4級に合格した翌週に、たまたま訪れた図書館で、この本に出合うことが
できたのです。
およそ20年ぶりに読み返してみました。30年以上も前に描かれた本ですが、
その感動はまったく色あせることはありませんでした。
山口市中央図書館で借りることができますので、ぜひ皆さんも一度読んでみてください。
そして、次は手話検定3級を目指して頑張ろうと、改めて心に誓いました。
投稿者:アナウンス | 投稿時間:12時00分