【記者特集】移住者の視点で若者の心をつかめ! 

 

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地方にとって全国共通の課題となっている人口減少。

その対策として各地で行われているのが若者の移住促進です。

どうすれば、若者に興味を持ってもらい移住につなげてもらえるのか。

 

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各地の自治体や企業が熱いアピールを続ける中、地域に特化したマッチングの工夫などで、注目を集める就職情報サイトがあります。

 

山形県の沿岸部に位置する庄内地方の情報に限定したサイトです。

いったいどんなサイトなんでしょうか?

 

 

UIターン検討者集う交流会

 

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4月25日、地方への移住を検討したり、興味がある人など向けの交流会が東京で開かれました。

 

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企画したのは、就職情報サイト「ショウナイズカン」を運営する山形県鶴岡市の会社「ヤマガタデザイン」です。参加者に紹介したのはすべて庄内地方の企業です。

 

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サイトの運営会社の代表取締役、山中大介さん。

自らも8年前、鶴岡市に移住した1人です。

 

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山中さんは

「直接地方移住を検討している、都市部に住んでいる人たちに私たちのことばで仕事と暮らしの情報を伝えたいなと思っています」

と語ります。

 

 

特色は仕事と暮らしの情報発信

 

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鶴岡市や酒田市など2市3町からなる庄内地方。およそ27万人が暮らしています。

 

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この庄内地方への若者の移住を後押しする情報発信にと4年前にできたのが庄内地方に特化した求人と暮らしの情報を発信する

「ショウナイズカン」です。

 

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庄内ならではの自然や食べ物、お出かけスポットなどを紹介。

「地方で働くことは、地方で暮らすこと」の考えで、暮らしの情報を発信しています。運営会社は、地域おこしの事業が本業で、庄内の魅力の発信に取り組んできました。

 

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そのサイトを2年前、大幅リニューアルし、庄内の求人情報の発信を強化したのです。掲載されている企業はおよそ70社。

サイトの登録者数は現在1000人近くにのぼります。

特に力を入れているのは、実際に移住した若者たちの生の声です。

 

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“農家に入っていく営業は大変だけどやりがいがある”

こう話したのは

酒田市に移住し農機具メーカーに転職した元自衛隊隊員の男性。

 

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“庄内は都会と田舎の両方がある、仕事と遊びのバランスをうまくとれる地域”。こちらは夫婦で遊佐町に移住したお二人のことばです。

仕事のやりがい、暮らしの実感などを等身大で伝えています。

 

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移住したい人と人材を探している企業をマッチングさせる役割を担っているこのサイト。

地域に特化したマッチングの仕組みが注目されています。

地方の企業と登録者の「双方向のアプローチ」です。

 

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サイトに登録した人は興味を持った企業に「いいねボタン」でアピール。一方企業側は登録者の情報をチェック。説明会への参加などを呼びかけることができるスカウト機能があるのです。

 

特定の地域限定で、双方向でアプローチできる取り組みは全国的にも珍しいということです。

 

 

ショウナイズカンを活用し移住

 

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サイトを通じて、庄内地方に移住した人はこれまでにあわせて17人。

酒田市のスーパーで惣菜担当として働く、児玉晴哉さんもその1人です。

 

鶴岡市出身の妻と地方で子育てがしたいと、庄内に移り住むことを決めた児玉さん。サイトを通じ、会社との双方向でのアプローチを経て新たな職場を決めました。

 

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児玉晴哉さん

「働いている人の姿も全て画像で掲載されているので、とても見やすくかったです。会わないと仕事内容が細かくはわからない中で働いている人にもインタビューしているのですごくわかりやすかったです」。

 

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移住前は埼玉県のスーパーで働いていた児玉さん。その経験を生かし、商品開発などの企画、立案にも取り組んでいます。

 

 

児玉晴哉さん

「もともとやりたい仕事が商品開発だったので、とても楽しく仕事をさせてもらっています。移住して本当によかったなと思っています」

 

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一緒に働く上司も、児玉さんのような若い人材に期待を寄せています。

 

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児玉さんの上司・奥山荘作惣菜部長

「前の職場でのスキルをもって入社してもらえたので、ありがたいです。ちょうど、ばりばり仕事をしてもらえる若い年代なので、採用が決まったときはよっしゃと思いましたね」

 

 

“採用は投資”

 

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ハローワークなどでは求人の情報は掲載無料なのに対し、1社40万円の料金で求人情報を掲載しているこのサイト。企業に求めてきたのは、採用活動への“投資”です。この日営業で訪れた酒田市内の企業にもその点を伝えました。

 

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ショウナイズカンの運営担当・藤原俊介さん

「地方の企業から変わらないといけない。採用は投資であるし、ちゃんと夢を語って発信をしてターゲットに届けてますかということを伝えています」。

 

 

地元の民間企業の発想で若者の移住を増やす

 

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大手があまり目を向けていない地方限定の求人情報でも、紹介ビジネスは成り立つ。

今後は年間30人から40人、移住を実現させたいと考えます。

 

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ショウナイズカンを運営する会社・山中大介 代表取締役

「地域の企業さんがわれわれのショウナイズカンの仕組み、

 オンライン上のサービスの仕組みを使って、

 移住希望者にもっともっと働きかけていただけるように。

   その企業さんとの連携体制の構築ができていくと若い人は

   もっと地方に動くのではないかなと思っています。

   そういう働きかけを地域の企業さんたちにしていきたいです」。

 

 

ショウナイズカンのアイデアを全国に

 

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全国の地方の企業から、ショウナイズカンで蓄積したノウハウを教えてほしいと依頼を受け、岩手県南部と宮城県北部にまたがる地方など現在、全国4地域で、教えられたノウハウをもとに同様のサイトが開設されています。

 

今年度中にはさらに8地域以上で開設される見通しだということです。

 

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ショウナイズカンを運営する会社・山中大介 代表取締役

「チイキズカンを使って、どんどん他の地域のまちづくりが活性化していってもらいたいと思っています。このサービスを日本全国の地方都市のまちづくりのプレーヤーと一緒に育てることで、どの地方都市でも人間的な暮らしとエキサイティングな仕事を両立するような社会、それによって若い世代が自分の人生を楽しく生きられるような社会を実現したいです」

 

若者の地方移住を後押しするポータルサイトとして、全国の地方都市に広がりを見せる今後の動きにも、注目したいと思います。

 



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山形局記者 | 投稿時間:15:36