【記者特集】コロナ禍の在宅医療の今

 

 

コロナ禍で在宅医療を選択 ~背景にある夫婦の思い~

 

依然として収束が見通せない新型コロナウイルス。

 

さまざまな“当たり前の生活”が崩れる今、難病やがんなどの重い病気で通院が困難な人が、自宅や施設で医療を受ける「在宅医療」をあえて選択するケースが増えています。

 

背景にどのような思いがあるのか。山形市の夫婦を取材しました。

 

 

 

新型コロナウイルス 家族の時間考えるきっかけに

 

斎藤裕幸さんは、誤えん性肺炎を発症した際、新型コロナウイルスで病院がひっ迫していて、4回にわたって救急搬送の受け入れを断られました。

 

さらに、受け入れてくれる病院が見つかり、命の危機を乗り越えたあとも、コロナ禍で家族でもなかなか面会することができず、裕幸さんと妻の弘子さんにとって、もどかしい時間となりました。

 

主治医の奥山医師は、面会制限などを理由に在宅医療を選択する人が増えていると話していて、奥山医師のクリニックでも、患者の数はコロナ禍前の1.5倍に上るということです。

 

とはいえ、在宅医療では、家族への負担の大きさを懸念する人も多いのではないでしょうか。

 

こうした不安に対処しようと、医療スタッフによるケアも進められています。

 

 

 

今改めて在宅医療の体制整備を

 

裕幸さんと弘子さんは、ALSという病気のこと、そして在宅医療の可能性について知ってほしいと、取材に応じてくださいました。

 

裕幸さんと弘子さんのように、家族の時間を大切に過ごしたいと望む人たちが安心して過ごせるよう、今、改めて在宅医療の体制の充実が求められていると思います。

 



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山形局記者 | 投稿時間:14:09