【記者特集】"新しい教育の形" 模索する学校現場

 

3月から続いていた休校が終わり、お子さんの学校がようやく再開したという家庭も多いと思います。 

 

どの学校も、感染予防策に気を遣っていますが、一方で、学習の遅れをどうするかも大きな課題となっています。 

 

今回の記者特集は、“新しい教育の形”を模索する学校現場を取材しました。 

 

 

もちろん、対面での授業が重要なのは変わりませんが、専門家は、これからはオンライン学習がさらに重要になってくると指摘します。 

 

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オンライン学習に詳しい東北大学大学院の堀田龍也教授は 

「特に小学校では、新しい学習指導要領のもと、今年度から子どもたちがお互いの意見を議論しあったりして、主体的に学習に関わる『アクティブラーニング』も始まる」 

としたで、 

「これからは先生の教える内容を聞く受け身の教育ではなく、みずから考えるアクティブな教育を進めるためにも、オンラインの活用が欠かせない」 

としています。 

 

その一方で、 

「ICT(=情報通信技術)を使った学びの必要性は、以前から言われていたが、全国でなかなか導入が進んでこなかった。新型コロナウイルスを受けて、導入を進めていた自治体とそうでない自治体との格差が広がっている」 

とも指摘しています。 

 

 

 

「オンライン学習」導入進めるには

 

実は、山形県内でも「オンライン学習」の導入は進んでいません。取材すると「すべての家庭に接続できる機器やネット環境が整っていない」ことを理由にあげる市町村が多くなっています。 

 

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VTRでご紹介した東根市の中高一貫校では、高校生を対象に行っていた双方向のオンライン授業以外にも、中学生に対して、決まった時間に専用のページにアクセスしてもらい、文字でやりとりをしながら体調を聞いたり、課題に先生がコメントをしたりと、こちらも双方向のやりとりに取り組んでいました。 

 

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そこで学校では、家庭でのネット環境や機器を持っているか事前に調査し、ネット環境がない家庭には学校がWifiルーターをレンタルして生徒に無償で貸し出したり、生徒に学校に来てもらって動画をダウンロードするなどの対策を取ったということです。  

 

また、国も動き出しています。文部科学省は、2023年度までとしていた小中学生を対象にした1人1台のパソコンなどの端末の配備を、「今年度中を目指す」と前倒ししました。こうしたネット環境や接続機器などの課題がクリアされれば、県内でもオンライン学習の導入も進みやすくなると思います。 

 

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ノウハウ広げる取り組みを

 

一方、ハード面だけでなく、学校のノウハウも欠かせません。 

取材していると、現場の先生たちも初めての取り組みにまだ手探り状態だということは強く実感しましたし、慣れないうちは「準備に時間がかかる」「負担も大きい」 

という声も聞かれました。 

 

今後、導入を進めていくために、「先進的な学校はどのように取り組んでいるのか」「新型ウイルスへの対応に限らず、どのような場面でオンライン学習を活用できるのか」など、自治体や学校が情報を共有して、ノウハウを広げることが求められると思います。 

 



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山形局記者 | 投稿時間:17:45