国民的映画となった「男はつらいよ」シリーズや「家族」「幸福の黄色いハンカチ」「武士の一分」などの名作で、今なお映画の第一線で活躍する山田洋次監督。日本映画と共に歩んできた山田監督が、邦画の名作を100本選びます。テーマは、監督自身が追い続け、自らの作品にもこめてきた「家族」と「喜劇」。今年4月からは「家族」を描いてきた邦画の名作50作品を放送していきます。
100本の作品を選ぶにあたって、二つの基準をたてました。一つは監督。映画を作るのは監督です。日本映画を支えて来たたくさんの監督の作品が並ぶように工夫しました。もうひとつの基準は、「家族」を描く映画と、「喜劇」という二つの柱を立ててそれぞれ50本ずつ選ぶということ。これで今までの傑作100選とは少し違った形になるのでは、と思います。
まず1年目は「家族」を柱に50作品放送します。今日ぐらい、家族のあり方について日本人が悩んだり、不安を抱いたりする時代はないんじゃないか。もうこれ以上先送りできない、という崖っぷちにいるように思います。
この50作品の中に、日本人の家族の歴史を見る事ができるはずです。
この50作品の映画を見て、家族同士が、家族について話し合って下されば幸いです。どうぞ楽しんで下さい。
山田洋次(やまだ ようじ)
1931年9月13日大阪府生まれ。54年、東京大学法学部卒。同年、助監督として松竹入社。61年『二階の他人』で監督デビュー。69年『男はつらいよ』シリーズ開始。他に代表作として『家族』(70年)、『故郷』(72年)、『同胞』(75年)をはじめ、第1回日本アカデミー賞最優秀監督賞他6部門受賞の『幸福の黄色いハンカチ』(77年)、『息子』(91年)、『学校』(93年)などの名作がある。『たそがれ清兵衛』(02年)では第26回日本アカデミー賞15部門をはじめ日本の映画賞を総なめにし、第76回米国アカデミー賞外国語映画部門ノミネートを果たした。06年の『武士の一分』に大ヒットに続き、『母べえ』(08年)も大ヒットを記録、第58回ベルリン国際映画祭コンペティション部門に出品され話題に。2010年には10年ぶりの現代劇となる『おとうと』が公開、第60回ベルリン国際映画祭のクロージング作品として上映、特別功労賞にあたるベルリナーレ・カメラを受賞。

映画放送の前後に作品のミニ解説がつきます。ご案内は、山本晋也さんと小野文惠アナウンサーです。
山本晋也
1939年、東京都生まれ。63年に日本大学芸術学部を卒業後、岩波映画で羽仁進監督に師事し、助監督となる。65年、『狂い咲き』が初監督作。以来、250本にも及ぶ監督作品を手がける。現在、BSプレミアムで放映中の『シネマDO!』に“カントク”の愛称で司会を担当するなど、多方面で活躍中。
小野文惠アナウンサー
1968年、広島県生まれ。広島大学付属福山高校を経て東京大学文学部を卒業後、92年NHK入局。レギュラー番組は「ためしてガッテン」「鶴瓶の家族に乾杯」。2011年1月からは「ニュース 深読み」のメインキャスターを担当。