1989年から14年間に渡るリベリア内戦下での、女性たちの非暴力の抵抗による和平実現への道のりを描いたドキュメンタリー。
1997年にリベリア大統領になったチャールズ・テーラーは独裁と腐敗にまみれた指導者だった。その政権を倒そうと北部の軍閥が武力蜂起し、国は内戦状態に陥る。反政府軍は民衆に対しレイプ・虐殺・テロなど非道の限りをつくし、飢えと貧困に苦しむ少年たちを麻薬で誘って戦闘に駆り出した。内戦は25万人もの犠牲者と100万人もの難民を生んだ。
そんな中、リーマ・ボウイーはキリスト教会の仲間の女性たちとともに立ち上がり、平和を求める運動を始める。その行動に賛同したイスラム教徒の女性アサトゥ・バー・ケネスはイスラム教徒の女性たちをまとめ、平和を取り戻すために宗教の違いを乗り越えて共に闘う決意をする。
何千人もの女性たちが白い衣服に身を包み、内戦の停止を求めてテーラー大統領のもとに押し寄せた結果、大統領はそれまで拒んでいた和平交渉のテーブルに着くことを了承する。
ところが、ガーナやナイジェリアの仲裁による反政府側との和平会議は遅々として進まず、内戦は激化。女性たちは会場に座り込み、文字通りバリケードとなって和平を成立させない限り誰も外には出さないと迫る。
そして、女性たちの呼びかけはやがて内戦の停止と民主的な選挙によるアフリカ初の女性大統領の誕生に結びつく。
リベリアの女性たちの平和への悲痛なまでの願いと、そのために団結してとった行動は、非暴力の抵抗が実現可能なものであることを証明してみせた。
<トライベッカ映像祭 最優秀長編ドキュメンタリー賞 受賞作品>
原題: Pray the Devil Back to Hell
制作:
Fork Films/WNET(アメリカ)
2008年