<シリーズ 医療の現場> 私の体が新薬になる
〜細胞は誰のもの?〜 (再)

2008年9月22日 月曜深夜[火曜午前 0:10〜1:00]
再放送08年9月28日 日曜 午後7:10〜8:00
09年9月7日 月曜深夜[火曜午前 0:10〜1:00]



血液検査や手術などの際に採取される細胞や組織が、新薬の研究開発に利用され、特許が認められるケースが増えている。

そこから莫大な利益が生み出された場合、開発に使用された細胞、組織、遺伝情報は誰のものなのか?バイオテクノロジーの進歩によりもたらされた医療の新たな法律上、倫理上の問題を検証する。

出産時にへその緒から採取する臍帯血や、受精卵から取り出されるES細胞をとりまく国際的な議論の行方も追う。

●細胞は誰のものか?(「ジョン・ムーア」裁判)
1976年、白血病患者、ジョン・ムーアは脾臓の摘出手術を受けた。医師は、脾臓から取り出した細胞を培養したところ、ガン治療薬になりうるホルモンを大量に放出していることを発見。新薬を開発し特許を取得した。ジョンは特許に異議申し立てをする裁判を起こしたが敗訴。

●乳ガンの事前診断遺伝子の特許がもたらした混乱
2001年5月、アメリカのある会社が、乳ガンになる可能性を見極める2つの遺伝子の特許取得をした。その結果、検査費用は通常の3倍ほどにはねあがった。

●臍帯血の保存
臍帯血に含まれる造血幹細胞を白血病などの患者に移植する動きが各国で広まっている。骨髄移植よりもドナーの負担が少ない代替法として注目されるようになった。シンガポールでは民間バンクが臍帯血によるビジネスを始めており、臍帯血のマーケット価値が高まりつつある。倫理上の問題は発生しないか・・・?

●対応がわかれる諸外国のES細胞研究
現在、話題のES細胞。不妊治療で使われなかった受精卵を利用し、そこから幹細胞を作製するがそのことへの倫理問題が各国で議論されている。宗教観の違いもありEU細胞研究へのスタンスもヨーロッパとアジアで異なる。

  • 原題:Man with the Golden Cells
  • 制作:Arte (フランス 2007年)
NHKオンデマンド
担当者メモ

「自分の身体の細胞から新薬が開発され、そこから莫大な利益が産み出される可能性がある」というのは、普段、あまり考えることのないテーマですが、誰でも遭遇する可能性のある問題です。前半ではアメリカの有名な裁判と事例をとりあげ、後半では日本でもとりあげられることの多い、臍帯血とES細胞の問題に迫ります。なるほど・・・と考えさせられる点の多い番組です。

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