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<シリーズ 核の時代>

核拡散をもたらしたフランス外交 (再)

BS108年7月14日  月曜深夜[火曜午前]   0:10〜1:00
BS1 09年6月6日 月曜深夜[火曜午前] 0:10〜1:00
09年7月13日 月曜深夜[火曜午前] 0:10〜1:00
1960年、核実験に成功したフランスは、核技術の売り込み先としてイランに目をつけた。63年にド・ゴールはイランのパーレビ国王と会談し、技術供与が始まる。68年に核不拡散条約が調印されたが、独自外交を理由にフランスは署名せず、「核のセールス」を続ける。アメリカは、自国の原子炉メーカーが持つ最先端技術をほぼ無条件でフランスにライセンス供与するなど全面的なバックアップを行った。

1974年、パーレビ国王がエリゼ宮のジスカールデスタンを訪ね、5基の原子力発電所の新設とともに、濃縮ウランの供給を要請した。当時首相だったシラクがイランに飛び、フランスが建設中の欧州初のウラン濃縮プラント「ユーロディフ」にイランが10億ドルの融資を行い、その見返りとして生産の10%を無条件に供与することで合意する。会談後シラクはその足でイラクに立ち寄り、今度はフセイン副大統領と会談。今度は150億フランで、イラクへの核技術の供与を約束する。

やがてイランでは、パーレビ国王が失脚。1979年のホメイニ政権成立をきっかけに、フランスは前国王時代にイランと交わした契約を凍結した。イラン側は、ローンの返済、濃縮ウランの供給、核技術の供与といった約束を果たすようフランスに要請するが、フランスは応じなかった。1980年にイラン・イラク戦争が始まり、イラクに武器を供与していたフランスに対するイランの反発は最高潮に達する。

両国の不穏な空気を受け、1985年、レバノンでフランス人の連続誘拐事件が発生。イランの影響が強いシーア派民兵組織「ヒズボラ」の犯行とされ、フランスはイランとの交渉の舞台へと引き出される。最初の人質が解放された日、フランスは3億フランの返済に応じたが、その夜、かつて「ユーロディフ」の社長で、当時はルノーの総裁だったジョルジュ・バス氏が暗殺される。イランが欲しいのは金ではなく核だというメッセージを読み取ったフランスは、イランへの濃縮ウラン供給を開始することになる。

原題: Atomic Republic
制作: Artline Films(フランス) 2001年

担当者メモ

この番組は、それぞれ場所も時間も別箇に起きた誘拐や爆破、暗殺といったテロ事件を互いに関連づけ、背後にイランの核技術開発の存在を見事に導き出しています。制作者の非常に深い洞察に基づいた作品と言えるでしょう。
放送は変更になる場合があります。詳細は当日の番組表などでご確認ください。
NHK