ブッシュ政権のエネルギー政策は、チェイニー副大統領が2001年に発表した報告書「国家エネルギー政策」に基づいている。その中では、「石油の確保」こそが米国の外交・軍事の重要な柱となることが謳われ、アフリカ大陸、特に西アフリカが、今後有望な石油供給地になると指摘されている。
現在、チャドでは、世界銀行を融資団に加える形で、総額30億ドルの油田開発プロジェクトが立ち上がり、米石油メジャーが奥地の村で次々と油井の探査活動を行なっている。ギニア湾に浮かぶ島国サントメ・プリンシペでも、周辺の海域に海底油田の存在が確認され、世界の熱い注目が集まっている。しかし地元の人々は、収入への期待と同時に、開発によって生活基盤が脅かされる不安も抱えている。
アメリカは、他の産油国同様、アフリカ諸国に軍隊を配備することで、石油の利権を確実なものにしようとしている。アンゴラが、中国と石油開発契約を結んだことも、アメリカが進出を急ぐ大きな要因だ。果たしてアフリカは、アメリカにとって、中東への石油依存を減らす拠点となりうるのか。新たな局面を迎えるアメリカの石油戦略を追う。
原題: US Oil’s New Target:Africa
制作:
WDR(ドイツ)
2005年