<富有柿>
和歌山県は柿の生産が全国一の柿どころ。
県北部を中心にさまざまな種類の柿が作られていて入れ替わりながら旬を迎えます。
そして今の時期、収穫が盛んに行われているのが「富有柿」です。
出荷は来月上旬にかけて行われます。
<富有柿の特徴>
・赤く色づき、丸みのある大きな形。
・木になったままで甘い、甘柿。
・シャキシャキした硬めの食感。
<柿の主な栄養分>
柿は栄養価が高い果物で、ビタミンCやカロチンを豊富に含んでいて、渋み成分のタンニンには、アルコールを分解する働きがあり二日酔いにも効果的と言われているそうです。
野菜ソムリエの垣淵さんによると、お酒を飲む前に半分くらい食べるといいそうですよ。
それでも年末年始は飲み過ぎに注意してくださいね。
「富有柿のコンポート」
柿を加熱すると、意外に思われるかもしれませんが、焼きリンゴのような食感になります。
レモンを加えることで、さわやかな甘みに仕上がるので、パウンドケーキやアイスクリームに合わせてもよさそうです。
<キャスターからの一言>
今回訪れたのは、紀の川市にある富有柿の畑。
そこで名人技を目撃!
柿農家の赤坂好哉(よしちか)さんは、大きな富有柿を片手で収穫していました。
と言っても、もいでいくわけではありません。
ひとつずつハサミを使ってていねいに収穫します。
片手で、ハサミで。
その技は・・・右手にハサミを持ち、ハサミで切り離しながら右手の人さし指で支えているのです。
わたしも挑戦しましたが、柿が大きいので人さし指が届きませんでした・・・。赤坂さんがすいすい収穫していく様子は、まるで手品のようです。
なぜこのような方法でというと、脚立が無かった昔は、木に登って片手で体を支えながら収穫していたそうで、その当時の名残と、両手を使った場合は、柿を包むように持ってしまうので、柿の表面に手の跡が付いてしまうからだそうです。
片手での収穫は、なるべく実に触れないようにというくふうなんですね。
気になることしの出来は「夏に雨が少なかったし風が強かったので育てるのはたいへんでしたが、姿形がきれいに出来ています。味はいつもと同じように甘いですよ」とのこと。
農家の皆さんが丹精込めて育てた富有柿、ぜひ皆さんも召し上がってください。