だいぶ暖かくなってきましたね。今回は釣りに関する話題です。
魚を釣った記念に魚拓をとる方も多いと思いますが、和歌山市の魚拓の職人、中尾繁(なかお・しげる)さん(61)は、海に泳いでいる魚の姿を再現するという「立体色彩魚拓」を制作しているんですよ。
中尾さんの技法は、魚に墨を塗って紙に写す一般的な「平面魚拓」とは違い、魚の部分部分を何回かに分けて紙に写すことで、魚の奥行きや遠近感を出して、より生き生きと表現しています。中尾さんの立体魚拓工房を訪ね、魚拓に対するこだわりをお伝えしました。 |
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撮影当日はあいにくの雨でした。
でも、この日は、雨でオッケーオッケー!
なぜかというと、「魚拓」をとるからです。
中尾さんいわく、雨の日の方が魚拓をとるのに向いているのだそうです。 |

というのも、湿度が高い日の方が、墨が乾きにくく、魚拓がとりやすいからです。
空気が乾燥している日には加湿器を使って湿度を調整することもあるそうですよ。
(写真:魚拓歴30年の中尾さん)
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これが、中尾さんの立体魚拓です。
魚が紙から飛び出してきそうでしょ?
中尾さんのこれまでの魚拓作品は2000点近くにもなるそうです!
中尾さんは、平面の紙の上で、どのようにすれば魚が立体的に見えるか、10年以上も試行錯誤してきました。
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その結果、尾びれや胴体を別々に写すことで、魚が生き生きと動く様子を表現することに成功しました。
私は、初めて中尾さんの作品を見たとき、絵画のようだと思いました。
本物の魚に近い動きを出すために、孫の真(しん)くんを連れて水族館に行ったりと中尾さんはとても勉強熱心です。 |
真くんもそんなおじいちゃんが大好きです。
(写真:真くん)
「じいの魚拓は魚そっくりになるからすごい!」と絶賛する真くん。
中尾さんが真くんに「真も将来、魚拓をやるんよね?」と問いかけました。
すると・・・ |
真くん「僕はサッカーを習ってるから、プロサッカー選手になりたいと思います。」
真くん!あれだけおじいちゃんのことほめていたじゃないか!
スタッフみんな大笑いです。
「継いでくれよ〜。」と中尾さんも苦笑い…。 |
中尾さんは、写し取った魚拓に後から絵の具で色をつけていきます。
魚に直接絵の具を塗って魚拓をとればとも考えるのですが、これは中尾さんのこだわりの一つ。
魚拓し終わった魚を「食」としても楽しむために、魚の体に直接絵の具は塗りません。 |
魚拓をとるには、墨だけを使います。
絵の具と比べて、墨は洗い落としやすいのだそうです。
私も「魚拓」に挑戦しました!
「最初は私の作品をまねしてください。
基盤が出来てきたら自分の味を出してくのがいいと思います。」 |
そう言う中尾師匠の言葉を受け、見よう見まねで、見事成功!
なかなかの出来でしょ? |
そしてこちらは中尾さんの「立体魚拓」。
うーん、立体魚拓はさすが!!
躍動感がありますね〜!!
中尾さんのモットーは「魚は、釣って楽しみ、魚拓をとって楽しみ、食べて楽しむ」
こと。 |
この日も妻の恵子(けいこ)さんが魚拓をとった後のマダイでお刺身と吸い物をこしらえてくださいました。
私も作品を眺めながら、魚拓をとった魚をいただきました(^^)
「最近は、自分が釣った魚の魚拓をとるよりも、釣り人やお客さんが魚拓を通じて喜んでくれる方がうれしいんです。人が喜んでくれて、自分がそれを喜びに変えられるという考え方に変わってきたのかもしれませんね。」と、おっしゃっていました。
魚拓を長年やってきた中尾さんだからこそ言える言葉だと思いました。
ゆくゆくは魚拓教室を開く夢もあるそうです。
中尾さん、これからも魚を釣った人それぞれの思い出に残る魚拓作り、頑張ってください。 |
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