担当:宮崎

2016   2   23   (火) 放送

高校生「はやぶさ2」に挑む

 
宮崎

今回は、和歌山市から宇宙研究者を志す高校生の話題です。
今、高校生が小惑星探査機「はやぶさ2」に関する研究を行っているんです。
来月開催される学会へ向けた研究発表とともに、夢の一歩を踏み出しそうとしている女子高校生の姿を追いました。

真剣にパソコンに向かう女子高校生。

視線の先は波のグラフ。
これは、小惑星探査機「はやぶさ2」が発信する電波を受信したもので、

地球に最接近したときの軌道と速さを調べています。

「はやぶさ2」は、おととし小惑星探索のため宇宙へ飛び立ちました。

向かっているのは、小惑星「Ryugu」。

去年12月3日、その小惑星への軌道に進路変更するため地球に最接近しました。

地球の重力を利用し、加速する方法を用いたためです。

高校生たちの目的は、この時の「スピード」や「軌道」を明らかにし、来月に迫った日本天文学会が主催する、中高生のための全国大会で発表することです。

 

まず調査に使ったのは、和歌山大学の独自観測した「はやぶさ2」の発信する電波のデータです。

大学では、「はやぶさ2」が地球に最接近するまでの、午後2時ごろからおよそ5時間分の波の周波数データをとることに成功していました。

今このデータを使い、高校生4人がおよそ2カ月かけて分析に挑戦。

 

メンバーの一人、1年生の 中口朋美さん。

天文の世界に興味をもったきっかけは、中学2年生の時に出会った一冊の本でした。

星が何十年、何十億年単位で少しずつ動いていることを知り、宇宙工学に興味を抱いたという中口さん。

軌道や速度の解析は、大学で習う数学や物理の知識が必要なため、冬休みに専門家から直接講義を2カ月間受けてきました。

本来こうした作業は、専門家が高度な処理能力を持つコンピューターで行います。

それを、あえて自分の力でしようとする理由は何か。

中口さんの夢は、JAXAの研究員となり、宇宙の始まりを解明したいと考えているからです。

宇宙解明には、はやぶさなど探査機が必要だと考えている中口さんは、このプロジェクトに意欲を燃やしています。

この活動を通じて、宇宙研究への基礎力を身につけていきます。

そして、分析を始めて1カ月。

勉強と地道にデータと向き合い続け、「はやぶさ2」の具体的な軌道や速度が見えてきました。

そんな中、思いもよらない現象が起きていたことに気付きました。

本来、「はやぶさ2」が加速していくと、グラフの波は左に動いていきます。

しかし、ある時点で右に動いていく波を見つけたのです。

波の変化に気付いた中口さんたちは、「原因は何か」、模型を作りみんなで「考察」していきます。

原因は、地球の自転の影響を受けているためではないかという結論に至りました。

現象をひとつひとつ調べ、解明していく作業は宇宙研究の一歩だと専門家も期待しています。

小さな現象にまで目を向け、宇宙研究の喜びに目覚めた中口さん。

来月の大会を前に、「自分の研究を、周りの人に伝え広めて、宇宙をもっと身近なものにしていきたい。」と胸を膨らませています。

いかがでしたか?

学会は3月14日 東京(首都大学東京)で3日間開催されます、ぜひ頑張ってください!

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担当:草野

2016   2   16   (火) 放送

チョークアートの魅力

 
草野

今回は、チョークアートの話題です。
黒板に色鮮やかな絵を描くチョークアートは、レストランのメニューなどでよく使われています。
これを本場オーストラリアで学び、和歌山市内で教室を開いている女性をご紹介します。

カフェの看板や結婚式のウェルカムボードなどで人気のチョークアート。

この展示会が和歌山市内の洋菓子店で開かれています。
彩り豊かな作品はお客さんからも好評です。

「初めて見せてもらったけどすごいですね、色もカラフル」とか、「飾ってあると、ケーキもますます美味しくなる感じがしますね」などと話していました。
店主の辻岡成晃さんも「今までにないタッチなので、興味を持っていただく人が多いですね。 ぱっと華やかな感じが良いですね」と話していました。

鮮やかな色使いと繊細なタッチが、多くの人を引き付けます。

チョークアートは学校で使うチョークではなく、オイルパステルという特殊な画材です。

この作品作りをしている林まきさん。
6年前、交通事故のけががきっかけで、勤めていた会社を辞め以前から関心のあったチョークアートを本格的に学ぶことにしました。
林さん「次、何があっても悔いの残らないように人生を送ろうと思って心機一転、自分のやりたかったチョークアートを目指しオーストラリアへワーキングホリデーに行きました」

オーストラリアはチョークアートの本場。
街中でチョークアートを見ることができると言います。

林さん:「チョークアート自体日本に来て10年ぐらいですけれど、アイキャッチ力といって目に入ってくる情報、また手の温度で色を塗重ねていくので温かさもあって、 とても優しい絵になるところが魅力です」
私もNHK和歌山放送局のマスコットキャラクターの「わかまる」を題材に挑戦しました。

下絵を描いた黒板に、オイルパステルで色を塗っていきます。
光が当たる部分は白で塗り重ね、光沢や立体感を出していきます。

林さん:「手の温度でオイルパステルの油分を溶かしながら色を塗り混ぜるような感じです。どの指を使ってもいいので、指でくるくる色を混ぜていってください」
指でオイルを溶かして微妙な色合いを調整します。なでることで表面を滑らかにしていきます。

細かい部分は小指を使い立体感を出します。
失敗しても大丈夫、消しゴムで簡単に消せます。

私は絵が苦手なのですが、指を使うので描きやすかったです。
できあがった作品、赤い甲冑を着た「真田わか丸」です。

3割は林さんに手伝ってもらったので、上手くできました!
指でなじませるときは、クレヨンで描いた絵を触る感じに似ていました。グラデーションは指でつくるので出しやすくて夢中になりました。
最後に特殊な加工をするので、出来上がった作品は触っても色は落ちません。
林さんは、和歌山県内や大阪の小学校などで子どもたちにチョークアートを教えています。

林さん:「汚しちゃだめとか、指で絵を描いちゃだめなどと言われることが多いと思います。 指でこういう風にしたらグラデーションになるといった発見ができるので、子どもたちにとってプラスになると思います」
手軽に、幅広い表現ができる魅力を多くの人に伝えたいと考えています。

最後に「実際に作品を作ることで、より楽しさを知ってもらえると思いますので多くの人に挑戦してもらいたい。また出来たときは楽しいとか達成感とかに満たされ、自分を発揮できる一つの力となると思います。」と話していました。

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担当:片山

2016   2   9   (火) 放送

温泉水で新名物料理を

 
片山

和歌山を代表する観光地の一つ、白浜温泉。
温泉の新しい魅力を作り出そうと、温泉水を使った名物料理が開発されています。
地元料理人の工夫を凝らしたお菓子や料理が、町内の試食会に並びました。
どのように温泉水が使われるのでしょうか?

寒い季節にピッタリのおでんに

※写真①

旬のクエを使った釜飯、

※写真②

さらに、デザートのプリンやくずもちなど。

※写真③

実は、これらの料理に使われているのが白浜の温泉水なんです!

※写真④
※写真⑤

白浜温泉の歴史は古く、「日本書紀」にも登場する道後温泉や有馬温泉と並ぶ、「日本三古湯」の一つです。
その白浜温泉で、観光客の新たな呼び水にしようと持ち上がったのが、温泉水を使った料理の開発でした。
メニューの開発に挑戦しているのは、地元の料理店などです。
その一人が、居酒屋を経営する山内啓史(ひろふみ)さんです。

※写真⑥

白浜温泉は、湧き出る場所のわずかな違いで、泉質が大きく変わります。
この日、山内さんが用意してくれたのは、一見同じように見える2か所で取れた温泉水。

※写真⑦

海から離れた場所で湧き出た温泉水と、近い場所で採取した温泉水です。
見た目はほとんど変わりませんが、味は全然違います。
海から離れた場所のものは、とろっとまろやかな味わい。
海に近いものは塩味がとても濃く、魚介類と相性がよさそうな味です。
山内さんが、塩分の多い温泉水を生かそうと考え出したのが、アクアパッツア。
本来は塩を加えて味付けするイタリア料理です。

※写真⑧

カサゴに油で焦げ目をつけた後に加えるのが温泉水。
塩は一切使わず温泉水だけでしっかり味付けがされ、魚のうまみもよく引き出された一品に仕上がりました。


一方、地元のホテルでは、シェフがデザート作りに挑戦しました。
使ったのは、海から離れた塩分濃度の低い温泉水。
こちらはなんと和菓子に使おうと考えたのです。

※写真⑨

温泉水は弱アルカリ性のものがほとんど。
白玉粉に含まれるでんぷんを分解し、生地をより柔らかくする性質があります。
その生地で、和歌山で採れる季節の果物を包みました。

※写真⑩

そこで、これらの温泉水を使った料理の可能性を探ろうと、初めての試食会が行われました。

※写真⑪

地元料理人が知恵を絞った20種類ものメニューが披露され、地元商工会の職員らが試食しました。
温泉水の塩味を生かしたアツアツのラーメンに、

※写真⑫

温泉水で湯がいた、とろけるような湯豆腐も紹介されました。

※写真⑬

今後はさらに改良を重ねて料理を売り出す予定で、レシピ集も作りたいと話していました。

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担当:宮崎

2016   2   2   (火) 放送

ガイドが発掘!新たな「南紀熊野ジオパーク」の魅力

 
宮崎

2014年8月に、日本ジオパーク委員会から「日本ジオパーク」に認定された「南紀熊野ジオパーク」。
その特徴は、串本町の「橋杭岩」や古座川町の「一枚岩」など、ユニークな地形や地質のみならず、温泉や遺跡も含まれることにあります。
古座川町ではその土地ならではの魅力を発信しようと、地元のボランティアガイドが奮闘しています。

自然が作り出した造形に、

歴史を物語る遺跡。

これらが南紀熊野ジオパークです。

エリアは、上富田町、北山村など南紀9市町村のおよそ100箇所が日本ジオパークに認定されました。

今、こうした自然や遺跡を保全し、観光や教育に活用しながら地域の開発を進めようと動いています。

 

活動に当たるのは、地元のボランティアガイドたち。

今回お話を伺ったのは古座川町の「やどやの会」のみなさんです。

これまで手がけたイベントは100回以上。

撮りためた写真もインターネットで世界に向け発信しています。

11年前、会を創設した室 實信(68)さんは、ジオガイドの先駆者的存在です。

観光客に「お金に換えられないものを継いでいくというのが一番大事」と話します。

人目につかないところに長い歳月で育まれてきた自然の姿があると、古座川町の名所・「滝の拝」を訪れました。

脇の小道を進むと・・・・・

岩場に広がる苔の絨毯。

この時期、古座川にしか咲かない希少植物バイカオウレンがあります。

こうした植物を紹介することで、自然のサイクルを理解してもらいたいと室さんは言います。

大地が育んだ自然を、人の手で「守る」大切さも同時に伝えていきます。

 

室さんたちは、新たな魅力の開発にも力を入れています。

持ち寄った資料で勉強会を必ず月に1回開いています。

「知らないところを我々の手で表現していきたい。新しい発見があると思う。」

『忘れられた熊野』が古座川町にあると室さんはいいます。

手掛かりは郷土史が書かれた文章です。

ですが、詳しく残っている資料はほとんどありません。

そのため故郷の歴史を自分たちでひもといています。

この日、30年前に書かれた本を頼りにこの山にあると「矢研ぎ石」を探します。

一方、こちらも「一枚岩」の裏の林にやってきました。

ここは、昔の古座街道の一部

近くで見つけた道標には、和歌山らしい言葉が!

古「ざ」道となるべきところが、こ「だ」道に、ザ行とダ行の区別がつけられない紀州弁の特徴が表れていました。

歩いたからこそ見つけられたものは他にも。

大きな武家屋敷の跡です。

5段にもなる、石積みの城壁が残っていました。

室さんは「お金のいらない感動度100%、それがこの場所、昔行われていたことをもう一度世に見せていくことが、すごく大事」と話してくれました。

今回も新たにこの地域の魅力的な場所を発見できました。

 

いかがでしたか?

今回の取材で、知らなかった古座川の魅力がたくさん発見できました。

何よりも驚いたのは、65歳以上のみなさんの健脚ぶりと冒険しているときの生き生きとした笑顔です。

好きなことに一生懸命打ち込む姿はとても素敵だなと思いました。

みなさんも是非訪ねてみてはいかがでしょうか。

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