担当:草野

2016   1   26   (火) 放送

「大坂城」に思いを込めて

 
草野

NHKの大河ドラマ「真田丸」がいよいよ始まりましたが、戦国武将、真田幸村ゆかりの九度山町の人たちは今、大坂城の模型作りに取り組んでいます。

九度山町は、真田幸村が関ヶ原の戦いに敗れたあと移り住み、14年間過ごしたところです。

人口およそ4600人。幸村ゆかりの地として多くの観光客が訪れています。

町おこしのため、夜遅くまで次の催しの準備に取り組んでいる人たちがいます。

九度山町住民クラブの皆さんです。主婦などおよそ60人が活動しています。

1月に新しくできた土産物店で販売されている、紙製かぶとのつるし飾りや、

顔だけ出し写真撮影が楽しめる真田十勇士をモチーフにしたパネルも作りました。

また、7年前から毎年春に町内の民家の軒先などに、五月人形や雛人形を飾って観光客をもてなす催し「町家の人形めぐり」を企画しています。

この催しの特設会場に、皆さんが手作りした模型を展示。

去年は「幸村・大坂城入城」をテーマに作りました。

そして、ことしは「大坂冬の陣・真田丸」がテーマの模型。

現在、「大坂城」を製作しています。

九度山町住民クラブの副代表、模型の設計図を描いた梅下修平さんです。

梅下さんは、大坂城に何度も足を運んで描いたそうです。

梅下さん:「ことしは真田丸がNHKで放送されているので、“大坂冬の陣・真田丸”をテーマにした模型を作ろうと思いました。」

大坂城の模型は、幅1メートル10センチ、高さ1メートル30センチ。

ひときわ目立つ4層の金の屋根には、数千枚の屋根瓦が並べられています。

今回の模型作りは去年9月から始め、およそ20人が製作に携わっています。

模型の装飾は手芸教室の講師などをしている西辻香さんが担当です。

西辻さんは、長野県を訪れたとき、羽子板などに使われる押し絵の手法に出会いました。

布を積み重ねることによる立体感や色に魅せられたと言います。

西辻さん:「今まで、縫って綿を詰めたぬいぐるみ的なものや、ちりめん細工などでは押し絵の手法を使ったことはなかったんです。次の作品では押し絵で作っていこうと決めました。」

こちらは、押し絵で作った真田幸村を囲う真田十勇士の人形です。

そして、数千枚の金の瓦も押し絵の手法を使っています。

初めてのメンバーたちにも押し絵で簡単に作れるよう工夫しました。

 

西辻さん:「本来なら厚みのあるところに綿を入れる羽子板の手法と一緒なんですけど、今回は粘着テープのついた厚紙を見つけてきたので、そこに生地を貼っていくやり方に変えて綿は挟まないんです。これが1枚ずつ瓦になっています」

押し絵だけではなく、よりリアルに見えるよう屋根瓦の大きさにも変化をつけています。 

メンバーは「幅が違うところがあるなど大変なところもあります」

「ちょっとでもきれいに仕上げるように頑張っています」などと話していました。

梅下さん:「メンバーも一生懸命作っているので是非見に来てほしい。」

 

2月末には完成するということです。

そのあと、出城である「真田丸」の製作に取りかかる予定で、催しまでには間に合わせたいということです。

この「町屋の人形めぐり」は、4月1日から5月8日まで開催される予定です。

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担当:片山

2016   1   19   (火) 放送

放っておけない!アライグマ被害

 
片山

田辺市で去年の秋から捕獲数が急増しているアライグマ。
畑を荒らしたり、神社、民家などで柱に傷をつけたりするなど 被害が広がっています。
そこで今回、アライグマ被害の対策を専門的に行っている アライグマ博士を訪ねました。

収穫期を迎えたミカン畑では、あちこちに食べ残しが散らばっています。

※写真①
※写真②
※写真③

その犯人は「アライグマ」。
いま、ペットから野生化したアライグマの被害が広がっています。

※写真④

被害を防ごうと、まず仕掛けたのがこの「わな」。
えさに飛びつくと入口が塞がる仕組みです。ほぼ毎日、このわなにアライグマがかかると言います。

※写真⑤

これまで捕獲されたアライグマの数は、年間およそ150匹でしたが、去年秋から増え、今年はすでに200匹を超えました。

被害は農業被害だけにとどまらず、寺の柱へのひっかき傷や、屋根裏にも巣を作ったりします。
寝床になることで、糞尿による悪臭だけではなく寄生虫が人間にも感染し、死につながる恐れがあると指摘されています。

そこでまず、寺の柱の途中に障害物を設置しましたが、いとも簡単に登られてしまいました。

※写真⑥

さらに、障害物を80センチの大きな板にすると、こちらは登れませんでした。
ただ、お寺の景観を損ねるとして採用には至りませんでした。

※写真⑦

他に対策はないのか。
県内でアライグマの生態や被害対策を研究している 「アライグマ博士」を訪ねました。
近畿大学教授の宮下実さんです。
大阪市の天王寺動物園で獣医をしていた宮下さんは、アライグマの生態についても研究してきました。

※写真⑧

新たな対策をと考えたのが・・・こちら!
アルミシートで巻いた「アライグマよけ」です。

※写真⑨

ここに電気を流しアライグマを撃退します。
これは、獣害を防ぐ電気柵にヒントを得ました。

イノシシなどの被害対策では、一般的な電気柵に4000ボルト~6000ボルトの高い電圧を掛けていますが、高い電圧だと人や他の小動物も感電しかねません。
そこで、アライグマが登るのを退けられる電圧を探り始めました。
一般の電気柵の8分の1、500ボルトからスタート。

果たして、この電圧がアライグマに有効なのか?!
柱のてっぺんにアライグマが大好物のリンゴを用意。
周囲には、暗闇でも撮影できる7台の特殊カメラを設置。
アライグマの動きを捉えます。

日も暮れた午後7時25分頃。アライグマが やってきました!!

※写真⑩

さあ、どうなるか?!

※写真⑪

アライグマは、いとも簡単にするすると登ってしまいました・・・・。

ちょっと電圧が低すぎたようです。 一体どの程度の電圧が有効なのか、現在も大学では検証が続いています。

宮下先生と学生は来月中をめどに実験結果を出し、アルミシートから金属板のような目立たない素材になればと話していました。
また、アライグマは元来特定外来生物に指定されていて、ペットとしては禁止されています。
捕まえた後は各自治体が対応することになっています。

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担当:宮崎

2016   1   12   (火) 放送

新成人・介護の道へ

 
宮崎

1月10日、11日と各地で成人式が行われましたね。あでやかな振袖姿や笑顔を見ると、こちらまで晴れやかな気持ちになります。
みなさん、二十歳の頃志していたものはありましたか?
今回は、「介護福祉士」を目指す新成人の話題です。
高齢化が進み介護や福祉の必要性が高まる中、その思いを伺ってきました。

1月10日、訪ねたのは日高川町の成人式。

今年、日高川町では102人が新成人となりました。

その中のひとり、中村紗貴さん。

現在「介護福祉士」を目指して福祉専門学校で学び、この春就職予定です。

紗貴さんがこの仕事を目指そうとしたきっかけは、母の働く姿を見たことからです。
紗貴さんが高校生の時、仕事から帰宅し家事を済ませた後、施設利用者のためのゲーム作りに励む母の姿をみて同じ道に進もうと決めたのです。

母、輝美さんはデイサービスで介護福祉士として働いており、資格は働きながら取得しました。

和歌山県では、高齢化社会に備えた福祉施設が増加していますが、そこで働くホームヘルパーや介護福祉士といった介護職員の平均年齢は45歳。
離職率も全国平均より高い20.9%と、5人に1人は3年以内に辞職している現状があります。その原因のひとつに、「人を相手にする仕事の難しさ」があると言われています。
しかし、あえてこの仕事に挑もうと、紗貴さんは働き始めてからも柔軟に対応できるよう日々実習に励んでいます。

介護現場は、ひとりひとりの健康状態の把握や特技を生かしたレクリエーションでいかに楽しんでもらうかが大切なのです。
そのために、認知症などを患った利用者からの希望も聞きだすことが不可欠で、なかなかコミュニケーションがとれないという難しさがあります。

去年そうした様々な難しさに直面し、この道をあきらめようと考えた時もありました。
そんな時「これから大変なことはいくらでもある。逃げていてはだめ」と励ましの声をかけてくれたのが母、輝美さんでした。
正面から「介護」という仕事と向き合い、どんな局面でも利用者さんにしっかり寄り添うことが肝心なのだと教えてもらったのです。

「利用者さんの思いにまず耳を傾け、信頼をもってもらえる人になりたい」、そう話す紗貴さん。この日の実習では、おばあさんの体調を十分考慮した歩行訓練を行いました。
ケアしてもらったおばあさんも嬉しそうな表情。

そんな中で迎えた成人式、突然母から励ましの言葉がつづられた手紙を渡され・・・

思わぬサプライズに、涙が。

春から介護福祉士の先輩・後輩として、介護の現場を支え続けていきます。
と決意!。

紗貴さんは、これまで学んできた成果を発表し、4月からいよいよ本格的に介護福祉士として歩み始めます。

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担当:草野

2016   1   5   (火) 放送

地域で作る安心看板

 
草野

子どもを地域ぐるみで事件や事故から守ることを呼びかける看板を作っている人が和歌山市にいます。

連れ去り注意と書かれた看板、 なんと、防犯ブザーが付いているのです!

縦30センチ、横85センチ。
光を溜める特殊なフィルムが使われていて、夜間も発光します。
電柱にはひもで簡単に取り付けることができます。 (電力会社の許可が必要)

園児の保護者は 「防犯ブザー付きの看板は見たことがないので良いと思います。 このようなものがあるだけで、不審者の出没も少なくなるのではないかと思います」 と話していました。

この看板を考えたのは、和歌山市に住む上野健司さんです。
上野さんには、2人の子どもがいます。 長女がこの春から小学生になることから、子どもの安全を見守る看板を作りたいと考えました。

上野さん:「自分の子どもがこれから小学校に行くので、本当に心配だと思いました。 自分たちの力で通学路を守れるものがつくれないかな、というのが始まりです」

上野さんは、看板や広告を制作する会社を経営しています。 技術を応用して作ったのが、防犯ブザー付きの看板です。
上野さんは、防犯ブザー付きの看板に加え、 より子どもの安全を守ることができ、 安心して暮らせる町にするための看板がつくれないか、社内で話し合ってきました。

社員からは「不審者情報を投函するSOSポスト」や 「学年ごとに下校時間を知らせる掲示板」、 「たたくと音のする金属製の看板」といった案が出ました。

上野さんはアメリカのオレゴン州に行き、新しい看板づくりのヒントを得ました。
オレゴン州のポートランドでは、交差点などに地域の人たちが絵を描き、事故を減らす取り組みを始めました。今では全米各地に広まっています。

上野さん:「地域が一体となって何かひとつ作り上げるということをポートランドで見られたので、自分たちも、地域の人たちが集まって何か全体で子どもを守ることに取り組んでいきたい」 そこで上野さんは近所の親子を集め、 交通安全について親子で話をしながらの看板作りを企画しました。

看板は、交通安全の言葉を子どもに覚えてもらいながら作成していきます。

「あ」かしんごうはとまるあいず
「お」うだんほどうはてをあげて
「い」ったんとまってかくにんしてね
「う」っかりしてたらあぶないよ
「み」ぎひだりをみてきをつけてわたろうね
のように、「あおいうみ」を頭文字に、子どもにも覚えてもらいやすいように工夫しています。

この日、4家族が参加。 子どもたちも、このフレーズを口にしながら看板を作成していきました。 およそ2時間で、オリジナルの看板が完成しました。 。

さっそく自宅の前に設置した家族もいます。
保護者:「かたちになると見たときに思い出してもらえるのかなと思うので、良いと思います」

上野さん:「子どもも自分の身は自分で守るということを高めたいと思っています。 そのために、安全を守ることについて話し合う時間が必要だと思っていまして、 地域の人や親子のコミュニケーションを通して完成される看板というのがあればつくろう、 そういうアイデアに行き着きました」

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