あしたをつかめ 平成若者仕事図鑑

no.238 アイスクリーム開発

インタビュー
インタビュー
「おいしさへの道は 甘くない」 毎年、各メーカーから新商品が発売されるアイスクリーム。
その開発の現場で働く若者が今回の主人公。
佐賀県小城市のアイスクリーム製造メーカーで働く馬場由梨香さん(23歳)は、秋の発売を目指して新しい商品を模索中。目標は、アイスでありながら“洋生菓子のような”食感。冷やしてみないと出来が分からないアイスは、失敗作が思わぬ評価を得ることもあります。
試行錯誤を重ねる馬場さん、理想の味を生み出すことができるのでしょうか?

“売れる”商品目指して コツコツ、一歩一歩。いつか日本中に知られるアイスを作りたい!

■アイスクリーム開発とは? ■アイスクリーム開発になるには?■ 収入・待遇は? ■ 仕事の味

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◇アイスクリーム開発とは?  コンビニエンスストアやスーパーなどに並ぶアイスクリーム。毎年多くの新商品が現れては消えていきます。アイスクリーム開発は、新商品の味や色、食感、トッピングなどを考え、どんなアイスを作るのか決めるのが仕事です。
 新作のアイスクリームが発売されるのは、主に春と秋の年2回。それに合わせ、開発の現場では10か月ほど前からアイデアを出します。アイデアが認められれば、実際に試作を繰り返します。レシピを組み替えながら試作を重ね、理想の味に近づけていきます。また、パッケージのデザインや商品名の決定も開発者が行う会社もあります。

※アイスクリーム類は、成分規格によって、以下のとおり種別が定められています。通常は、これらを総称して「アイスクリーム」と呼んでいます。
アイスクリームの種類乳固形分乳脂肪分
アイスクリーム15%以上8%以上
アイスミルク10%以上3%以上
ラクトアイス3%以上指定なし
氷 菓3%未満指定なし
◇全国の状況・今の状況  全国にある、アイスクリームを製造する会社は300社以上。従業員3000人以上の大手メーカーから、個人で営む会社まで規模は様々です。
 アイスクリームの市場規模は年間3800億円ほど。季節によって売り上げの変動があります。また、冷夏が続くと大きく売り上げに影響します。そのため最近では、季節にとらわれない個性的なアイスクリームが求められています。 ◇どんな人が向いているの?  試作が始まったら、地道な作業の繰り返し。ダメ出しをされてもめげずに次に生かしていく忍耐力が大事です。
 また、流行を先取りする感性や、斬新なアイデアを生み出す発想力も求められます。馬場さんの上司は、アイスや菓子にとらわれず、どんな商品が流行っているのかをチェックしたり、ファッション誌を読んだりと常にアンテナを張って、感性を磨くことが大事だと教えています。

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■アイスクリーム開発になるには? ■アイスクリーム開発とは?■ 収入・待遇は?■ 仕事の味

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◇どうすればアイスクリーム開発に?  アイスクリームを製造するメーカーに就職するのが一般的です。この仕事に就くために特別な資格は必要ありません。ただし化学や栄養の知識があると仕事に役立ちます。

 馬場さんの場合はアイスクリーム開発としての採用ですが、大手メーカーの場合、営業部や宣伝部などほかの部署を経験した後に開発部に配属される会社もあります。 ◇ステップアップの道すじ  馬場さんの場合、最初は先輩の試作品づくりを手伝いながらアイスクリームの作り方の基礎から覚えていきました。
 入社2か月後には、すでに発売されている商品のリニューアルを担当。
 今は、企画から手がける全く新しい商品の開発を行っています。新商品は基本的に半年間の限定で発売されますが、売り上げや評判がいいと、定番商品という扱いになり、継続して発売されます。自分の開発したアイスが消費者に広く受け入れられ、定番商品になれば一人前の開発者です。

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■ 収入・待遇は? ■アイスクリーム開発とは?■アイスクリーム開発になるには?■ 仕事の味

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◇収入 会社によって収入・待遇は違いますが、馬場さんの会社の場合、初任給は大卒で18万5000円です。 ◇アイスクリーム開発のある一日

◆ 馬場さんの一日(3月)
ある一日

◇生活サイクルと休日  会社によって状況は異なります。馬場さんの会社の場合、基本は週休2日制です。
 ただし、安定した出荷量を保つため、土日に工場が稼働することもあり、馬場さんの勤務もそのスケジュールに合わせて変動することがあります。

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■ 仕事の味 ■アイスクリーム開発とは?■アイスクリーム開発になるには?■ 収入・待遇は?

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◇おいしさ  食べた人を幸せにするアイスクリーム。自分が一から考えたアイデアを商品として形にできるのがアイスクリーム開発の魅力です。
 さらに、消費者から届くおいしかったという反応が、なによりの励みになるそうです。
◇苦さ  一つの商品が世に出るまでには、多くのボツがあります。作りたいと思った提案が即却下されることもよくあること。これまでにない新しいコンセプトのアイスを考え出しても、子どもからお年寄りまで幅広く食べてもらえないと意味がありません。
 “売れる”商品とは何かを考えながら試行錯誤をして一つのアイスは誕生するのです。

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NHK日本放送協会