あしたをつかめ 平成若者仕事図鑑

no.202 金属加工技術者

インタビュー
インタビュー
「溶接一直線」 金属の特性を最大限に生かし、微小なモノから巨大なモノまで、
精密に部品を作る金属加工技術者。

今回の主人公は、さいたま市のチタン加工工場で働く3年目、篠原 光輝(こうき)さん、23歳。軽くて硬く、高価な金属、チタン。弱点は、溶接の際に空気に触れてしまうと酸化し、さびやすい事。篠原さんは、さびを防ぐオリジナルの溶接道具を作り、溶接方法に試行錯誤を重ねます。
そんな中、工業メーカーが集まる展示会に出品するチタン製の自動車マフラーの製作が篠原さんに任されます。果たして会社の顔となる展示品をきれいな溶接で作ることができるのか。
町工場で働く若者の姿を通して、モノ作りの醍醐味を伝えます。

0.1ミリの誤差も許さない!美しいつなぎ目を求めて、超繊細な溶接技を磨きます。

■金属加工技術者とは? ■金属加工技術者になるには?■ 収入・待遇は?■ 仕事の味

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◇金属加工技術者とは?  鉄、アルミ、ステンレス、チタンなど、金属材料を使って製品を生み出すのが金属加工技術者です。作る製品は、チタン加工会社では工業用の機械に使う「ねじ」「パイプ」、そのほか「ピンセット」「インプラント」などの医療用品から有人潜水調査船「しんかい6500」の部品・・・などなど。金属加工技術者がチタンを切って、削って、折り曲げ、くっつけていろいろな製品を作り出しています。
 金属加工には切断、プレス、旋盤、板金溶接など様々な専門技術があります。技術者たちもそれぞれ専門に分かれ、技術を極めていきます。 ◇全国の状況・今の状況  全国で金属加工している会社は大手製鉄会社から、小さな町工場まで数え切れません。
 専門技術によって会社の種類も様々です。例えば建築材料や造船向けなど大型の材料を作り出す会社もあれば半導体など、細かい部品の加工を得意とする会社もあります。さらにチタンだけを扱う会社など金属の種類によって専門の加工技術を持つ会社もあります。しかしその多くが世界的な不況の影響を受け、厳しい状況に追い込まれているのが現状です。

 金属加工会社は自動車産業、建築会社や工業用機械メーカーなどの注文に応じるだけでなく、自社の技術をアピールし、新たな需要を掘り起こす努力が求められています。 ◇どんな人が向いているの?  必要なのはものづくりを愛する心です。加工した部品がどこで誰に使われるのかわからないこともあります。そんな時でも決して気を抜くことなく、注文に応じて設計図通りに正確に加工して、愛情を込めてきれいに仕上げることが大切です。
 「じゃあ、手先が不器用だとだめなの?」と思った方。そんなことはありません。最初からみんなが器用だったわけではありません。
 とにかく簡単に仕事を辞めないことが大切です。すぐに技術は身につきません。失敗してもあきらめず技を磨き続けていく忍耐強さも求められます。

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■金属加工技術者になるには? ■金属加工技術者とは?■ 収入・待遇は?■ 仕事の味

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◇どうすれば金属加工技術者に?  金属加工技術者になるには工業高校や理工系の大学、専門学校を卒業した人が多いようですが、必須というわけではありません(会社によって異なります)。ほとんどの人が入社後に必要な専門知識や技術を学んでいます。

 就職の際は学校の就職課、ハローワークやホームページの採用情報から受験する会社を探します。定期的に採用を行っている会社もありますが、臨時で社員募集を行っているところもあります。 ◇ステップアップの道すじ  篠原さんの会社の場合、入社して6ヶ月は見習いとして、先輩について必要な知識や技術を学ぶ「専門研修」を受けます。篠原さんの場合、ここで「溶接」を学びました。
 入社しておよそ半年後、社長の面接を経て、正社員に採用となります。

 正式採用後は先輩にサポートを受けながら少しずつ難しい加工に挑戦していきます。その後本人が希望をすれば加工技術の資格試験を受けることもできます。篠原さんは溶接技能資格士の資格を取得しています。

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■ 収入・待遇は? ■金属加工技術者とは?■金属加工技術者になるには?■ 仕事の味

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◇収入のめやす  篠原さんの会社の場合は初任給18万円です。
◇金属加工技術者のある一日

横井さんの一日(3月)
ある一日
※製品の納期が迫っているときは、残業することもあります。

◇生活サイクルと休日  篠原さんの工場では、毎朝8:30〜夕方17:30までの勤務です。
 基本的に土日祝日はお休みですが、月によっては一回、土曜出勤の日があります。

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■ 仕事の味 ■金属加工技術者とは?■金属加工技術者になるには?■ 収入・待遇は?

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◇おいしさ  作るものによって溶接する方法が少しずつ違い、毎回作業が一緒じゃないというのが面白さの一つです。
 機械ではできない緻密な作業をしているというのも大きな自信につながります。 ◇苦さ  金属加工で逃れられないのが納期です。もっとこだわって仕上げたい所も納期のために急がなければいけない時もあります。
 また作るものによってはどこで使われるのかわからないものもあります。仕事とはいえ、使う人がイメージできないのはもどかしさを感じる所だそうです。

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NHK日本放送協会