あしたをつかめ 平成若者仕事図鑑

no.162 インテリアコーディネーター

インタビュー
インタビュー
「理想の部屋をあなたのために…」 暮らす人が理想とする住まいを、ともに考え具体的な形にしてゆく
インテリアコーディネーター。

大手ハウスメーカーに勤める吉田忍さん(32)は、壁紙・照明から家具の置き位置に至るまで部屋の内装をプランするインテリアコーディネーターです。
一般の人にとってひとつひとつのインテリアは選べても、それらを組み合わせたトータルプランを考えることは難しいことです。吉田さんは専門知識とセンスでお客さんのイメージに合わせたインテリアをプランニングします。とはいっても押しつけの提案はしません。お客さんが悩む時間を大切に、寄り添いながらプランを練り上げます。
大切なのは、家族がこれからどんな生活をしたいかを聞きだし、それにあったインテリアにするということ。お客さんに真摯に向き合う吉田さんの仕事に密着します。

暮らしの夢を形にするのがインテリアコーディネーター。お客様と二人三脚で理想の部屋を実現します。

■インテリアコーディネーターとは? ■インテリアコーディネーターになるには?
■ 収入・待遇は?■ 仕事の味

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◇インテリアコーディネーターとは?  住む人に快適な住空間を提案する仕事です。インテリアに関する幅広い商品知識を持ち、様々なインテリアの配置や商品選択等のアドバイスを行います。

 仕事の範囲は、勤める職場によってかなり違いますが、例えば家具店や住宅設備機器メーカーに勤める場合は、自社が扱う膨大な数の商品に関して深い知識を持ち、その商品を中心にとした部屋のコーディネートを考えます。また、独立して仕事を行っているインテリアコーディネーターの中には、部屋の平面図に近いものまで書き上げ、その室内装飾すべてを受け持つ人もいます。そのため、2級建築士の資格を取得する人が多いのも特徴です。

 今回取材した吉田さんが勤める大手ハウスメーカーの場合は、平面図は設計士が書き上げ、インテリアコーディネーターはそれをもとにプランニングするのが一般的です。しかし、お客や設計士から、平面図ができあがる前にインテリアコーディネーターの意見を聞きたいという要望がある場合は、早い段階から参加します。インテリアコーディネーターが早く加わることで、インテリアも考えた設計図を仕上げることができる、というのが利点です。

 インテリアコーディネーターは、単にインテリアの色や柄を組み合わせてかっこいい部屋を作るだけが仕事ではなく、お客がその室内空間で「具体的にどんな暮らしを送りたいか」という生活スタイルのことまで考え、インテリアの組み合わせを計画していくのが大切なのだそうです。 ◇全国の状況・今の状況  資格試験ができたのが昭和58年。それから現在まで、およそ5万人がインテリアコーディネーターの資格を取得しています。
 現在は、特にリフォーム会社を中心にインテリアコーディネーターの求人が増えています。世の中のリフォームに対する関心が高まっている中、会社はインテリアコーディネーターの力を借りて差別化を図ろうとしているのです。実際、インテリアコーディネーターを採用することで、部屋のトータルなリフォーム、という大規模物件の受注が増え、売り上げを飛躍的に伸ばしている会社もあります。 ◇ どんな人が向いているの?  「こんな暮らしがしたい」というお客の願いをかなえるには、家事などの生活体験があることが重要。女性に向いている仕事と言われる所以でもあります(もちろん男性で家事が好きな人にも向いています)。
 さらに、家族の様子や本音を聞いていくことが必要なので、コミュニケーション能力が求められます。自分の提案を本当に受け入れているのか、もっと望んでいることが心の内にあるのではないか、それを敏感に感じ取る細やかさも必要です。

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■インテリアコーディネーターになるには? ■インテリアコーディネーターとは?
■ 収入・待遇は?■ 仕事の味

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◇ どうすればインテリアコーディネーターに?  インテリアコーディネーターを名乗るには、特に資格がなくても可能です。ただ、資格を持っていることでお客の安心感を得ることができる利点があります。また、採用にあたって資格取得を条件とする会社も増えています。

 資格試験は年に二回。一次試験ではインテリア・建築・マーケティングなどの知識。二次試験ではプレゼンテーションと製図の能力が試されます。
 合格率は去年は21.8%。合格者の平均年齢は30.4歳です(平成15年までは25歳までは受験できない年齢制限がありましたが、それが撤廃され、若年層にも受験者が広がっています)。

 インテリアコーディネーター養成の専門学校もあります。
 ちなみに、インテリアコーディネーターは「生活しやすい住空間の提案」という側面も大きくあるため、女性が活躍できる場としても注目されており、資格試験の受験者の7割が女性です。 ◇ ステップアップの道すじ  ある専門家に、インテリアコーディネーターのキャリアを積むにはどうすればいいのか?と質問すると意外な答えが返ってきました。いきなりハウスメーカーで働くのではなく、一番興味がある分野の仕事から始めて、徐々に大きく手を広げるのがいいのでは、と言うのです。
 例えば、最初は照明、カーテン、家具などのインテリアの一部を扱う会社で働き、知識を少しずつ積み上げ、最終的に「家」にたどりつくのがおすすめだ、とのことです。そうすることで、自分の得意分野ができ、コーディネートする際の自信・武器になって、さらにスムーズにステップアップができる、ということです。

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■ 収入・待遇は? ■インテリアコーディネーターとは?
■インテリアコーディネーターになるには?■ 仕事の味

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◇収入のめやす  会社や働き方によって、収入はさまざまです。(特にこの仕事の特徴としては、フリー、業務委託、契約社員という立場で働く人も多いことがあげられます。)

 番組に登場して頂いた吉田さんが勤める会社の場合は、2年以上の同職種での実務経験が必要とされますが(資格も必要)、初任給は20万8千円以上です。 ◇インテリアコーディネーターのある一日

吉田さんの一日(5月)
ある一日

◇生活サイクルと休日  最も忙しいのは秋〜冬。新年度に向けての完成を目指すお客さんが多いためです。
 最も忙しい曜日は、土曜・日曜・祭日。夫婦そろってご相談に訪れる場合が多いため、仕事が休みの休日に打ち合わせは特に集中します。
 休日は平日です。

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■ 仕事の味 ■インテリアコーディネーターとは?
■インテリアコーディネーターになるには?■ 収入・待遇は?

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◇おいしさ  この仕事をしていてドキドキするのは、最初のプランをお客さんに説明するときと、最後の引き渡しや家具納入の時だと言います。喜んでくれるかどうか・・・。笑顔が見えるとホッとするそうです。
 また、住んでからも工夫したインテリアの魅力を再確認し、「とても暮らしやすい」という言葉をもらうこともあるそうで、そういうときは本当にこの仕事をしていて良かった、と感じるそうです。 ◇苦さ  「部屋作り」という一世一代の大きな買い物であるため、お客さんは非常に強いこだわりと情熱を持って相談を持ちかけてきます。そのため、インテリアコーディネーターもそれに答えるだけのパワーが必要とされます。

 またひとつの物件だけを扱うわけではないので(例えば吉田さんは30の物件を同時進行する)、様々な業務が錯綜することも多く、大変な仕事ではあります。

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NHK日本放送協会