あしたをつかめ 平成若者仕事図鑑

no.152 ゲームグラフィックデザイナー

インタビュー
インタビュー
「動け!モンスター」 キャラクターからメニュー画面まで、
ゲームに使われるありとあらゆるグラフィックを作る、
ゲームグラフィックデザイナー。

プロデューサーやディレクターからゲームに必要な画面のイメージを伝えられ、仕上げるのが仕事の基本。イメージを形にする絵の実力やデザインセンス、そして納期に確実に間に合わせる作業スピードが求められます。
今回、紹介するのは携帯電話専用のゲーム会社に勤める新人デザイナー、日下大輔さん(24歳)。普段はデザインがすでに決まっているキャラクターにコンピューターで動きをつけるなどの仕事が多い日下さんですが、今回、ロールプレイングゲームに登場するモンスターのデザインを初めて任されます。果たしてチーフやプロデューサーを納得させるような作品ができるでしょうか? 新人デザイナー日下さんを通して、この仕事の魅力とやりがいに迫ります。

ゲームの顔はグラフィック。最高のデザインでユーザーを魅了します!

■ゲームグラフィックデザイナーとは? ■ゲームグラフィックデザイナーになるには?
■ 収入・待遇は?■ 仕事の味

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◇ゲームグラフィックデザイナーとは?  ゲームに表示されるすべての画面をデザインし、コンピューターグラフィックとして仕上げる仕事です。
 キャラクター担当、背景担当、アイテム担当など、様々な役割分担があります。大手のゲーム会社になるほど、役割分担が細かくなります。逆に中小の会社では、一人のデザイナーが兼任することが多いようです。

 またグラフィックは、ゲーム機の性能によって使えるデータ量に制約があります。デザイナーは、その制約の中で、より美しいものをつくり出すために試行錯誤を繰り返していきます。 ◇全国の状況・今の状況  ひとくちにゲームといっても、家庭用ゲーム、パソコン、アーケード、携帯電話など、機器によって様々な分野に分かれています。最も大きな市場となっているのはやはり家庭用ゲームです。しかし、最新ゲーム機のスペックに合わせた精密なCGや音響技術を多用したソフトは、ヒットすれば利益も大きい半面、開発費もかさみます。そのため大手メーカーがゲームコンセプトを考え、実際の制作は中小の会社に外注するということが増えています。

 そんな中、注目を集めているのがモバイルゲームです。開発費が少なく済むことから、中小のメーカーが次々と参入しています。市場規模は年々拡大し、総務省の調査によると2006年には約750億円にも達しています。携帯電話機の技術的な進歩によって、家庭用ゲーム機との肩を並べる日も、そう遠くないかもしれません。 ◇どんな人が向いているの?  コンピューターを使っての作業が中心になるため、ある程度CGソフトを扱えなければなりません。しかし、この仕事の基本は絵を描くこと。ゲーム会社が求めているのは、基本的なデッサン力やセンスを持った人です。
 ゲーム制作は大勢のスタッフとの共同作業です。プロデューサーやディレクターと打ち合わせを重ね、彼らがどんなグラフィックを求めているかを探らなければなりません。コミュニケーション能力や協調性も大切になります。

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■ゲームグラフィックデザイナーになるには? ■ゲームグラフィックデザイナーとは?
■ 収入・待遇は?■ 仕事の味

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◇ どうすればゲームグラフィックデザイナーに?  各ゲーム会社の採用試験を受ける必要があります。特に資格の要らない職種ですが、入社試験では、絵の実力が判断され、作品の提出を求められることもしばしばです。そのため、この仕事に就く多くの人はグラフィックデザイナーを養成する専門学校や、美術系の大学でデッサンやCGの基礎を学んでいます。

 実力だけが評価される職種のため、日下さんのように独学でスキルを磨き、この世界に入ることも可能です。新卒採用以外にも、多くのゲーム会社では、通年で求人募集しているため、腕に自信がある方は、積極的に応募してみてください。
 また、学生時代からアルバイトやインターン生としてゲーム会社で働き、そのまま就職する人も多いようです。 ◇ ステップアップの道すじ  新人デザイナーが最初につまずく壁が、仕事量の多さと締め切りのプレッシャーです。デザイナーには、クオリティの高さと作業スピードの両方が必要とされます。
 実力が認められると、徐々にキャラクターの原画デザインなど、よりクリエイティブ度の高い仕事を任せてもらえるようになります。

 多くの人が目指すのは、ゲームのメインデザイナー。プロデューサーと話しあいながら、そのゲームトータルのグラフィック設計を考えるため、本人のデザインセンスがゲーム全般に色濃く反映されます。同時に部下が作ったグラフィックを的確に修正できる能力も問われます。
 経験を積んだ後、フリーのデザイナーとして活躍する人も多くいます。

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■ 収入・待遇は? ■ゲームグラフィックデザイナーとは?
■ゲームグラフィックデザイナーになるには?■ 仕事の味

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◇収入のめやす  会社や雇用形態によって給与は大きく違います。
 日下さんの会社の場合、初任給は約20万円です。 ◇ゲームグラフィックデザイナーのある一日

日下さんの一日
ある一日

◇生活サイクルと休日  日下さんの会社の場合、休日は一般企業と同じ土日祝日。ただし締め切りに間に合わなければ休日出勤することもあるそうです。

 日下さんが担当しているオンラインゲームは、毎月、新キャラクターやアイテムを増やしているため、更新日が近づくと、グラフィックの追加発注や修正作業に追われ、残業が多くなります。
 座りっぱなしのため、運動不足になりやすいのがこの仕事。日下さんは休日になると、ジョギングするなど、積極的に体を動かすようにしているそうです。

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■ 仕事の味 ■ゲームグラフィックデザイナーとは?
■ゲームグラフィックデザイナーになるには?■ 収入・待遇は?

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◇おいしさ  試行錯誤を経て仕上げたグラフィックが、ゲームに反映された瞬間は喜びもひとしお。このときが最も嬉しいと日下さんは言います。
 質の高さはもちろん、作業スピードも求められるのがこの仕事。これまで2時間かかっていたものが、1時間で仕上げられるようになった。新人の日下さんにとって、着実にスキルアップの手ごたえを感じられることも、やりがいの一つです。 ◇苦さ  どんなに素晴らしいデザインでも、ゲームの世界観に合っていなくては意味がありません。個性が求められるのはメインデザイナーになってから。
 メインデザイナーになる日を夢見て、日下さんを始め多くの若手デザイナーは仕事とは別に、自宅でオリジナル作品を描き個性と技術を磨いています。

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NHK日本放送協会