あしたをつかめ 平成若者仕事図鑑

no.146 消防官

インタビュー
インタビュー
「24時間 守ります」 私たちの暮らしを突然おびやかす、事故や災害---。
SOSを受け、誰よりも早く駆けつけてくれるのが、消防官です。

消防官の仕事は消火・救助・救急などさまざまですが、多くの自治体で、消防官になったばかりの新人が配属されるのが、火災現場に駆けつける“消防隊”。司令があれば24時間、いつでも出動。重さ約20キロの装備を背負って消火活動や人命救助を行います。まさに、体力と気力が試される仕事です。
番組では、消防隊に配属されて3年目の若手消防官、一木祐作(いちきゆうさく)さん(22)を紹介。小学生の頃からの憧れの職業に就いたという一木さんの、火災現場での奮闘やこの仕事ならではのやりがいに迫ります。

助けを求める人がいれば、24時間いつでも出動。大切な命を守れたとき、全ての苦労を忘れます。

■消防官とは? ■消防官になるには?■ 収入・待遇は?■ 仕事の味

-----

◇消防官とは?  119番通報を受け、災害や事故などの現場にすぐに出動するのが“消防官”。わたしたちの暮らしの安全を守るために、いつの時代もなくてはならない職業です。

 消防官と一言で言っても、さまざまな部隊に分かれて仕事をしています。みなさんがよく知っている、火災現場に駆けつける「消防隊」・病気や大怪我をした人のもとに救急車で駆けつける「救急隊」。災害現場で人を助け出す「救助隊」。これらは、みんな消防官なんです。

 今回、番組で紹介する一木さんが所属しているのは「消防隊」。火災現場で消火活動や人命救助をするのが一木さんの主な仕事です。出動がないときも、訓練や装備の点検、住民への防火指導などを行っています。常に町を災害から守っているのです。 ◇全国の状況・今の状況  全国の消防組織で働いている人は、およそ16万人(平成18年度)です。このうち女性はおよそ3千人で、その人数は毎年増えています。きっかけは、平成16年に国が「男女の区別なく採用の機会を与えること」や「女性の仕事内容を拡大するよう積極的に取り組むこと」を全国に通知したことでした。今後はさらに、多くの女性が活躍する職場になることが期待されています。 ◇どんな人が向いているの?  消防官は体力勝負です。厳しい訓練や立て続けの出動にも決してバテない、強い体を維持することが求められます。現役の消防官は、昔は運動部で活躍していたという人が多く、体を動かすことが好きな人に向いている仕事だと言えるでしょう。

 さらに体力よりも求められるのが、粘り強さです。人の命がかかっている救助活動では、どんなに厳しい状況でも消防官は簡単にあきらめてはいけません。最後まで強い意志を持って活動できる、粘り強い性格の人が必要とされています。

□↑トップへ戻る□

■消防官になるには? ■消防官とは?■ 収入・待遇は?■ 仕事の味

-----

◇ どうすれば消防官に?  消防官は地方公務員です。消防官になるには、地方自治体が行う採用試験を受ける必要があります。
 一般的に試験は、筆記・作文・面接。それに加え体力試験も行われます。最近は公務員の人気が高まっていることもあり、倍率は高いところで20〜30倍です。 ◇ ステップアップの道すじ  採用されると「消防学校」という消防の教育や訓練を行う学校に入ります。ここでおよそ半年間学んだあと、いよいよ消防署に配属されます。
 最初に配置されるのは「消防隊」のところが多いようです。ここで数年間、消火活動や人命救助などの基本を学んだあと、「救助隊」「救急隊」など専門性の高い仕事に枝分かれしていきます。 ◇窓口・相談先  各地方自治体の消防局にお問い合わせください。
 (市町村の人事課が採用担当の窓口になっていることもあります。)

□↑トップへ戻る□

■ 収入・待遇は? ■消防官とは?■消防官になるには?■ 仕事の味

-----

◇収入のめやす  熊本市では、初任給は15万900円(高卒の場合)です。
 さらに、災害現場などの出動回数に応じて手当てがつきます。 ◇消防官のある一日

一木さんの場合
ある一日


 一木さんたち消防官は、いつ訪れるかわからない災害に備えて、24時間交代制で勤務をしています。夜は仮眠室で休んだりシャワーを浴びたりすることができます。ただし指令がかかれば、いつでもすぐに防火服に着替えて、出動しなければなりません。 ◇生活サイクルと休日

【一木さんの11月の勤務】
1 2 3 4 5 6 7 8 9 10  11 12 13 14 15 16・・・・勤 明 休 休 勤 明 勤 明 休 休  勤 明 勤 明  休 休・・・・


 熊本市の場合は、朝8時半(勤務の色・濃い橙勤務日)〜翌朝8時半(勤務明けの色・橙勤務明け日)までの勤務を2回行ったあとは、2日休みの色・紫休みが続くというパターンを繰り返しています。この勤務形態は、各地方によって異なります。

 また、消防署は年中無休です。お盆や正月だから長期休暇がとれるというわけではありません。土日がいつも休みということもありません。一木さんによると、会社員の友達となかなか時間が合わないことが悩みの種だとか・・・。しかし、平日に休めることもあるので買い物や外食はゆっくりできるそうです。

□↑トップへ戻る□

■ 仕事の味 ■消防官とは?■消防官になるには?■ 収入・待遇は?

-----

◇おいしさ  災害現場に出動し住民の大切な暮らしを守ることができたとき、どんな苦労も一瞬で吹き飛ぶほどのやりがいを感じることができるそうです。
 一木さんにとっては、今まで子どもからお年寄りまでさまざまな人に言われた「助けてくれてありがとう」という言葉が、何よりの宝です。 ◇苦さ  逆に、消防官がどんなに力を尽くしても、救うことができない命があります。一木さんにとっては、火災で亡くなった人を目の前にしたときが一番悔しさを感じる瞬間です。
 そんな悲しいことにならないようにと、一木さんは、住宅街や小学校で消火器の使い方を教える活動に力を入れています。火災現場で人を助けることだけではなく、火災を起こさないための努力をすることも、消防官にとって大事な仕事なのです。

□↑トップへ戻る□

NHK日本放送協会