あしたをつかめ 平成若者仕事図鑑

no.144 テーマパークスタッフ

インタビュー
インタビュー
「ようこそ夢の国へ」 非日常の夢の空間、テーマパーク。
年間およそ1億人が訪れる、レジャーの定番です。

テーマパークを裏側で支えているのが「テーマパークスタッフ」。三重県志摩市にあるテーマパーク「志摩スペイン村」で働く福田梨絵さん(26歳)は入社5年目の中堅スタッフ。巨大なアトラクションを操作しながら、テーマパークの雰囲気に合わせて笑顔で接客するのが福田さんの表の顔。その裏側ではアトラクションのスリルを「安全に」楽しんでもらうために、毎日の点検や調整に加えて、厳しい訓練を行っています。
中堅として新人を教育する役割を期待され始めた福田さん。夢の空間を支える、テーマパークの仕事の裏側にせまります。

お客様の大切な思い出をプロデュース笑顔のためにベストを尽くします!

■テーマパークスタッフとは? ■テーマパークスタッフになるには?■ 収入・待遇は?■ 仕事の味

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◇テーマパークスタッフとは?  テーマパークで働く人、すべてがテーマパークスタッフです。
 その仕事は様々。警備担当のセキュリティースタッフや清掃担当のクリーンスタッフ、飲食店の販売員、もちろん、ショーやパレードなどで観客を魅了するエンターテイナーもいます。

 今回番組で紹介したのは、アトラクションを担当するスタッフ。乗り場でお客さんを誘導したり、機械を操作し乗り物を動かしたりする仕事です。
 アトラクションスタッフは、開園2時間も前に出勤。お客さんの入場前にアトラクションの始業点検や調整を行います。開園すると今度は、子どもからお年よりまで、お客さんを乗り物に誘導するなどの仕事に追われます。
 そして、閉園後も仕事は続きます。最近では、アトラクションの安全に厳しい目が向けられています。緊急時を想定した訓練を行うなど、アトラクションにかかわるすべての仕事を担当しています。 ◇全国の状況・今の状況  いま、全国にテーマパーク・遊園地などはおよそ170か所(平成16年)。年間1億人以上が訪れています。いまや日本人のレジャーの定番。
 しかし、地方のテーマパークは厳しい経営環境にさらされています。経営難で閉鎖されるテーマパークも多いのが現状です。
 そのため一部のテーマパークを除き、生き残りをかけて集客には血道をあげています。イベントを開いたり、満足度をあげてもらうためのサービスを増やしたりと様々な取り組みを続けています。

 番組で登場した福田さんたちスタッフも、テーマパークを訪れるリピーターを少しでも増やそうと、会議で意見を出し合い、楽しいパーク作りを心がけているそうです。 ◇どんな人が向いているの?  まずは、接客好きということが条件でしょう。
 しかし、それだけでは足りません。お客さんを楽しませるという徹底的な心構えが必要です。パークの中に入ったら、あくびや私語、眠そうな顔や疲れた顔は絶対に禁物。自分たちにとってはいつもの一日でも、お客様にとっては特別な一日ということを忘れず、いつでも最高の笑顔で迎えなければいけません。

 次に欠かせないのが体力です。屋外での仕事も多く、基本的にたちっぱなし、動きっぱなしの仕事です。特に炎天下で働くことが多くなる夏場の一番大切な仕事は「体調管理」というほど、体力維持は欠かせないそうです。

 また、福田さんのように始業点検などを任されるようになると、アトラクションごとの機械の知識も必要になってきます。機械の知識は働きながら覚えていくことが多いようです。機械が全然分からない、という人でも少しずつ勉強していけば、覚えていくことはできるそうですよ。

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■テーマパークスタッフになるには? ■テーマパークスタッフとは?
■ 収入・待遇は?■ 仕事の味

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◇ どうすればテーマパークスタッフに?  テーマパークスタッフになるには特に資格は必要ありません。それぞれのテーマパーク運営会社の採用試験を受けることが必要です。最近では、海外からのお客さんもたくさんテーマパークを訪れています。英語や中国語などの外国語ができると就職に有利な場合もあるそうです。

 また、ホスピタリティーなど接客の基礎を学ぶテーマパーク専門のコースを設けた専門学校や、観光を専門に勉強するコースのある大学もあります。テーマパークの基礎知識や基本的な接客方法を学ぶことができます。 ◇ ステップアップの道すじ  福田さんの会社では、まずひとつのアトラクションの誘導・緊急時の対応・機械の操作などの一通りの流れをマスターすると、次のアトラクションへと移ります。福田さんの会社では、1人のスタッフがいくつものアトラクションを完璧にマスターしていくことが求められています。福田さんは5年間で6つのアトラクションの操作をマスターしました。

 次のステップは、後輩や新人の指導です。リードと呼ばれるポジションになると15人程度のスタッフをまとめて教育や指導する役割をもちます。リードの上にさらにSV(スーパーバイザー)と呼ばれる管理職がいます。リードや管理職になると、クレームの処理や、緊急時には責任者として迅速な判断と対処ができるようになることが求められます。

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■ 収入・待遇は? ■テーマパークスタッフとは?■テーマパークスタッフになるには?■ 仕事の味

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◇収入のめやす  福田さんの会社では、初任給は16万円です。
 月1万円ほどで会社の近くに寮も完備されています。
 忙しいときとそうでないときの差が激しいので、アルバイトやパートが多い職場でもあります。最初はアルバイトやパートから仕事を始める人も多いそうです。福田さんは、はじめ契約社員として入社し、今年4月に正社員登用試験を受けて正社員となりました。
 福田さんの会社のように、アルバイトや契約社員から社員に登用する制度を設けている会社もあります。 ◇テーマパークスタッフのある一日

福田さんの一日(11月)
ある一日

◇生活サイクルと休日  福田さんの会社では週休2日制で全員が交代で休みをとります。ただ、基本的に土日に休みをとることはできません。
 また5月の大型連休や、夏休み、年末年始など、テーマパークにお客さんがたくさんやってくることが予想される日も休みをとることはできません。

 福田さんの会社では2月に10日間程、施設のメンテナンスを集中的に行う休園日があります。福田さんは1年に一度のこの期間に連休をとり、実家に帰りのんびりとするそうです。

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■ 仕事の味 ■テーマパークスタッフとは?■テーマパークスタッフになるには?■ 収入・待遇は?

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◇おいしさ  テーマパークスタッフの一番の喜びは、なんと言ってもお客さんの笑顔です。
 福田さんの場合、特に自分のことを覚えてくれているリピーターに会えることが仕事の大きな励みになっているそうです。小さな子どもから手をふってもらったり、お客さんから挨拶をしてもらったりするだけでで、一日の立ち仕事の疲れが吹っ飛んでしまうそうです。 ◇苦さ  テーマパークスタッフとして、一通りのことができるようになると、リーダーとしてみんなをひっぱる役割を期待されるようになります。それは、夏休みなどに増える短期のアルバイトの人をきちんと指導したり、万が一の事故のときなどに指揮をとったりできるようになるためです。

 福田さん、みんなをひっぱっていくリーダーとしてはまだまだ新米。上司に「指導の仕方がなっていない」と指摘されることもしばしば。みんなに頼りにされるリーダーになる、それが目下の課題だそうです。

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NHK日本放送協会